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『スーパースターを唄って。』4巻

ある意味一番気になってたキャラでもある芦屋編。

ただ、間違ってなくいたいだけ。
ただ、大事な一線を守りたいだけ。
ただ、誠実にいたいだけ。

多くを望んだりなんて全くしてないのに、それすらできない不器用な自分。
そして、それすら許してくれない理不尽な世界。

その真ん中で、開き直ることも立ち去ることも出来ずに棒立ちになっているような、そんなキャラだったんだなと感じました。

そんな男も揺れ動かすのが「音楽の力」。

最後に芦屋が独白する事は「止まっていた時間が動き出した」瞬間に他ならないし、それは直接心に響く音楽や芸術でないと出来ない事なんだろうなと。

音楽の力を通して「特別な一瞬」を描いていく漫画だと思ってるんですが、
これまでは「発信する側」の物語だったけど、今回はちゃんと「受け取る側」の物語になっていて、そのバランスはとっても好きです。

次巻以降がまた誰の話になるのかも興味深いです。

最後に目覚めたアイツから漂う不穏感は色んな意味で続きを読みたくなってしまう展開で、たまらんです。

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