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『ふつうの軽音部』1巻

なんか、まぁ、勿論つまんなくはないんだけど、なんでこんなみんなに絶賛されてるのかよくわからん。

というか普通に「陰キャ」だ「陽キャ」だ言い過ぎだと思う。
俺はそれが凄く嫌でした。

個人的に自分は中学校の時に友達がちゃんと0人になって、それ以降大学を卒業するまで「学校の友達」がひとりも出来なかったんだけど、その立場からすると「陰キャ」って言葉自体凄く嫌いなんですよね。
キャラで済むなら良かったですね。としか思えなくて。
ていうかこの主人公は普通に友達いるし作れてるし喋れてるし、なのにそういう言い方して人を評価してるのがよくわからない、つうか単純にあんま好意を持てない。
それが「この主人公」に好意を持てないのか、「この作者」に好意を持てないのかは微妙なとこでもあるんですけど(ヨンスとかああいう「ふつうの高校生」をちょっとバカにしたような見方してると感じたんだけど、それはいいのか? わからん)

まぁ「陰キャ」だ「陽キャ」だ言う感じが今の高校生のリアルなのかもなぁとは思います。
でもだったらもうちょい今のリアルな高校生によせたキャラ作りじゃないとフェアじゃないんじゃないかなぁと。 
今の高校生のリアルがドキュメント的に伝わる漫画ならそれはそれで「ほえーなるほどな」と思って興味深く楽しめたと思うんだけど。でもそっちの方向でもないんだよなぁ。
そもそもが「向井秀徳や銀杏BOYZが好きなふつうの女子高生」って。
それは「ふつう」なの?
ちゃんと今の時代にいるの、それ?
そこが凄くファンタジーくさいというか、なんか願望が入ってるように見えてしまって。
正直「気持ち悪いなー」と感じてしまった。

自分は音楽わかんないので、実際そういう好みの高校生も今の時代にいるのかも知れないけど、でも「軽音部に入りたいふつうの高校生」の代表格となるキャラ設定では無いんじゃねえかと思ってしまう。
なのでやっぱり、首を傾げてしまうというか、「この漫画のポイントがよくわかんねえや」となってしまう。

いや、漫画としての魅力はわかるんですよ。
会話のテンポとかセリフのなんともいえない味とか、そういうのがあるのはわかるし、誰もいない視聴覚室での熱唱シーンは普通に良かったんですけど、それ以外で気になるとこが多すぎて。
まぁ「みんなが異様に絶賛してる」という前情報ありきの感想になっちゃってるとは自分でも思うんですけど、でもまぁふつうに、自分はこの漫画のお客さんじゃねえのかなぁとは思ってしまいました。

今後「視聴覚室での熱唱シーン」の方向で、ふつうに「バンドやろうぜ系青春漫画」として楽しくなっていくのなら、こっそり2巻だけ読もうかなぁとかもちょっと思いつつ。

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