40代になってわかった「言われるうちが華」の意味について
みなさんこんにちは!
ショーゴです。
みなさんには「耳の痛いこと」を指摘や意見してくれる人はいますか?
僕は社会人なりたての頃、上司や先輩から「言われるうちが華だぞ」とよく言われていたのですが、当時は「それ、自分が部下に言いたいこと言うために言ってるんでしょ」と思っていました。
でもこのことについて、今の歳になってみて気づいたことがあります。
そこで今回は「言われるうちが華」についてまとめてみました。
言われるうちが華、とは
「言われるうちが華」
人に何か指摘をするのってパワーもいるし、言ってもらえるということは注目してもらえているということでもあるのでありがたく思った方がいい
そんな意味で使われている言葉です。
ただ前述した通り、僕はこの言葉が嫌いでした。
と言うのも、これって何か他人に小言を言いたい人が、自己正当化のための免罪符のように使うものだと思っていたからです。
実際、これまでこの言葉を言われる時は必ず上司や先輩など「目上の人」から言われてきたのもあり、かつこの言葉の後にほぼ必ず「お小言」がセットでついてきたので。
なので、何かの折にこの言葉が上司から出た瞬間に「あ、また始まった」と小言の前兆だとしか思っていませんでした。
歳を取ると言ってもらえなくなる、は真実だった
そんな僕にはひとり大尊敬している恩師がおり、この人の言葉に何度も救われてきたので絶対的な信頼を置いているのですが、印象的なエピソードがありました。
ある日、その恩師と飲みに行った時。
恩師の口からこの言葉が発せられました。
「お前も言われているうちが華だと思うよ。」
え、この人もこれ言うの。
僕はショックを受けました。
続けて恩師は小言を…
ではなく、こう続けました。
「歳を取ったら怒られなくなるからな」
歳を取ったら怒られない?
いくつになろうと悪いことしたら怒られるでしょ、と思ったので聞いてみると
「例えば、社長が赤信号で道路横断しているのを見たとして、お前はそれを指摘するか?」
ああー、、言いにくいな。
「年齢を重ねると自分より歳上の人の人数がどんどん減っていく。歳下の人は言いにくいので思っていても言わない。そうやって、誰でも指摘されなくなっていくものなんだよ。」
たしかに。
今、自分自身が実感しています。
力を誇示すれば人は離れていく
それに加えて勘違いしがちなのは、立場が上がるに連れて自分が完璧かのように思い違えることです。
新入社員の時は毎日のようにミスを指摘されたり、叱られたりしていたのに入社3年、5年と経ち、昇格し、部下を複数名管理するようになっていくにしたがって新人時代のように指摘されたり叱られる場面は減っていきます。
もちろん、若手時代より仕事ができるようになっているのはあるでしょう。
でも、それだけじゃない要素もあると思うんですよね。
僕自身、一番最初の会社で20代後半で管理職になり、社内では一目置かれるようになって天狗になっていた時期がありました。
社長も自分に期待してくれている。
自分の進言であれば聞いてくれる。
その会社は超トップダウン型のマネジメントだった為、誰が何を言ったところで社長の鶴の一声で何でもひっくり返ることが日常的にありました。
自分は社長に可愛がられていたこともあり、社長から相談をされたり、意見を求められる機会が多かったので、僕の意見がそのまま社長からトップダウンされて会社が動く場面が増えてきた時、大きな勘違いをしてしまいました。
当時マーケティング部署の責任者だった僕は、チラシ広告のプランをめぐってとある店長と意見が食い違った時に「社長も僕のプランで納得してくださっていますけど?」と言ってしまったのです。
この一言で、こうしたい!と主張してきていた店長は一気にトーンダウン。
「じゃあ…それでいいわ」
と僕のプランで進めて良いと許可が出たのでした。
ただ、この僕のプラン、社長には軽く話しただけで、正式な決裁は取っていなかったのです。
虎の威を借る狐
社長の威光を自分の力であるかのように勘違いをした僕は、その後も何度かに渡って自分の意見が通らない時に社長の名前を出してねじ伏せることをしてしまったのです。とんでもないことですよね。
結果、
僕は孤立しました。
その影で幹部や同僚たちは「あいつは人の意見を聞かないし、社長の名前で脅してくるから関わらない方がいい」と僕を避けるようになりました。
力を誇示すれば人の心は離れていく。
そうして、より何も言われなくなって増長し、勘違いが増していく。
負のループです。
伝えてもらえる有り難さを大切に
その後、当時の営業本部長が僕のその愚行を社長に確認し「そんなこと俺は許可した覚えはない!」と大目玉を喰らうことなりました。
そりゃそうですよね。
信頼を築くには多大な時間がかかる。
とにかく謙虚に、みんなの為に。
大反省した僕は人が変わったかのように、周囲の人たちのサポートに尽くすという姿勢に改めましたが、それでもみんなの信頼を回復するのには数年を要しました。
今、僕は複業人事として様々な組織に横断的に「中の人」として所属しながら働くほか、地域コミュニティや学生コミュニティの運営など、世代も背景も様々な人たちと一緒に動いています。
中でもいつも仲良くしてくれている友人・外部ブレーンはほとんどが20代なのですが、いつも周りにいて信頼している歳下の仲間たちは僕が何か違うことをしたり、自分の考えと違う意見を話した時には
「しょーごさんそれ違うくないすか?」
「それ、ダサいっす」
など、ストレートに違うと思うという意志を伝えてくれます。
これは仲良くなっていったプロセスの中で、いつも僕からみんなにお願いしていることです。
フラットに、オープンに会話したい、と。
違うと思うときはストレートに伝えてほしい、と。
そうは伝えても言いにくいと思うんですよね。
歳上の人に自分の気持ちをストレートに伝えるのって。
だから、はっきり伝えてくれる仲間たちに感謝しています。
僕自身が自分を律することも大切だけど、無意識に気づかずにやってしまうこともあるかもしれないから。
「言われるうちが華」
それは他人に投げかけるものではなく、自分自身が調子に乗らないように自分に課す言葉なんじゃないか。
そう思っています。
今回も最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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