便利って、いいことばかりじゃないと感じた

最近ふと感じたこと。
時間にルーズな人が増えているような気がした。

と言っても、別にはっきりしたデータがあるっていうわけじゃなくて。
あくまで肌感覚の話。

そんなのを考えていたら、ちょっと気になったことが。

「約束」の価値

複業人事としての活動や学生コミュニティの運営顧問をしている仕事柄、学生さんとの接点が多いのですが、時間に遅れる、当日ドタキャンといった、約束を守らないケースによく直面します。

そのケースは年々増えていて。

学生が悪いということじゃなく。
それ自体の良い悪いはどうでもいい。

気になったのは「約束の重み」。

スマホなど通信機器が発達し、いつ、どこにいても、誰とでも繋がれる。
そのことがある意味「約束の価値」を下げているのではないか。

自分が中学生の頃、携帯電話もない中でよく人と待ち合わせしてたなぁ、ってふと思い出した。

今、考えるとめちゃ怖い。

前の日までに家の固定電話で連絡取り合って約束し、あとはその時間に待ち合わせ場所に行く。
ただ、そこで相手が来るのを待つしかない。
「今、どの辺？」なんてLINEもできない。

待っている間、今日はどこ遊びに行こうかなーなんて想像して。
向かう側も向かう側で多少具合悪くても、行くしかない。
連絡取れないから。笑
（駅に掲示板なんてものがあったのも懐かしい話）

でも。
待ち合わせで友達と会えた時、それだけで嬉しかったな。

「情報」の価値

僕らの世代はちょうど様々なテクノロジーの進化を全て体感できた世代で。

ex.
黒電話→ポケベル→PHS→ガラケー→スマホ
ブラウン管→液晶
レコード→カセット→CD→MD→配信
ゲームウォッチ→ファミコン→スーファミ→６４→プレステ・・・
雑誌やラジオにハガキで投稿→メールで投稿→ネットで自分を発信
など。

小学校の時からわずか10年ほどでホント一気に生活が変わった。
ここ最近の10年とは比べ物にならないくらい劇的に。

一体何が進化したのか。
それは、情報の量・質・スピード。
大量の情報を高いクオリティでいつでも誰でも得られる。

今、こうやって一般人の僕が想いを発信できているのもその進化のおかげ。有り難いことです。

一方で大きく変わったこともあると思う。
もはや一つ一つの情報自体の重みは無くなってきていて。
調べ物ひとつも図書館まで行かなきゃいけなかったのが、いつでも手元のスマホにいる検索先生が何でも教えてくれる。

ある意味、物知りの人の価値が下がったのかも。
あんなに一生懸命覚えていた歴史の年号や元素記号の暗記なんて、多分もう意味がないのかもしれない。

これからは情報を「覚える」ことから「どう使うか」が大切に。

頭の使い方が変わった時代。
これってすごいことですよね。

見出された「不便」の価値

便利になったことによって失われたもの。

今、まとまった休みにみんなが向かうのは、地方（ふるさと）。

電波が通じない離島や田舎の宿に予約が殺到し、その土地でしか食べられない料理を求めてわざわざ足を運ぶ。

みんな原点に帰るかのように、あえて不便で面倒くさいことを求めていて。

ここ数年は「音声メディア」がブームと言われてる。
みんなで集まってわちゃわちゃ話すclubhouseやTwitterスペース、個人でラジオが発信できるvoicyや、声で操作するICスピーカーなど。
これだけ動画配信やVRなど、より情報量が多いものが発信できる時代に、声だけのモノに魅力を感じている。

つまり、不便の中に価値があり、便利によって「失われた価値」があるとみんなが気づき始めているということ。

みんなちょっと、便利に疲れているのかも。笑

それだけの理由ではないんだけど。
僕は今、北海道に住んでいます。
生まれてからずっと。
とは言っても、札幌はまだ都会の方なのかもしれないけど。

でも、絶妙なんです。札幌って。
それなり都会だけど、そんなに人多くなく、車で1時間行けば山も森も海も川もある。この便利になった世の中だからこそ、あえてローカルに住むことが幸せなんじゃないか。

ネットや交通の利便性を活かし、お仕事は東京など大都市から受けて、暮らしは札幌で。そんな生き方・働き方に価値があると思います。

だから、僕はそれを地方から発信したくて複業に取り組んでいます。
僕自身の様々な活動を通じて少しでもその価値が伝わったらいいなと思って。
来年からさらに新しく面白いことをやろうと仲間と画策しています。

あえて、地方から。
あえて、リアルな場で。
あえて、アナログな繋がりで。

新しいようで懐かしい、一見面倒くさいけど楽しい、難しそうなことをエンターテイメントで楽しく。
そんな価値を発信していけたら。

これからもどんどん仕掛けていきます。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。