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パフェがよくわからない論~きっと微笑む時へと~
先日、昔通っていた高校の文化祭に行ってきた。(こちらの記事を参照)
一番の目的は「学食のラー油」だったのだが、なんと学食そのものが廃止されていて、もちろんラー油も存在しなかった。
たまたま居合わせた在校生に、今の学校の食生活やヤンキーの有無などを聞くことができ、断片的ながら私が過ごした高校生活と今の高校生活の違いを知ることができた。
私が高校生だった頃の生徒は、大体「ヘラヘラしている」「ニチャニチャしている」「オラオラしている」の3タイプに分けられたが、今回話をしてくれた彼はどれにも当てはまらず、物怖じせずにしっかり受け答えができるタイプだった。
約20年という月日は、学校の雰囲気を変えるのには十分だったのかもしれない。何にせよ、良い変化でよかったと思う。
この日は私ひとりではなく、高校時代の先輩二人と一緒に文化祭を訪れていた。ひと通り見て回り文化祭を後にする道中、先輩たちと「パフェ」の話になった。
「時々無性にパフェが食べたくなる」という話だったが、私は全然共感できなかった。甘いものは好きなほうだと思うが、甘味が欲しい時に「パフェ」はまず選ばない。
なぜ自分がパフェに魅力を感じないのかを改めて考えてみると、どうやら「綺麗な食べ方がよくわからないもの」が苦手で、パフェはまさにそれに該当するのだと気づいた。
パフェはビジュアル重視だと思うが、上層にはフルーツやアイスが乗り、頂点にサクランボが飾られている。その下層にはクリームやアイス、さらに下にはコーンフレークがあったりなかったりする。
これを上から順に食べていく、というほど単純でもなさそうだし、そもそも作った人がどう食べてほしいのかが全くわからない。スプーンで食べるのかフォークで食べるのかも曖昧で、派手に盛り付けられたフルーツに手をつけようとすると反対側のフルーツがポロッと崩れ落ちそうで怖い。
この「わからなさ」は「二郎系ラーメン」にも似ている。二郎系ラーメンは、麺にたどり着くまでにまず野菜を片付ける必要があるうえ、麺が汁を吸い尽くすまでのタイムリミットがある。量や味の濃さのバランスを考えつつ食べ進める忙しさがあり、雑談なんてしている暇はない。
二郎系ラーメンほどではないが、パフェもなかなか難しい。
私は器用に食べられるほうではないので、こぼさないように気を使っていると会話に集中できなくなる。この煩わしさが、私のパフェ嫌いの原因だろう。
そんなことを頭の片隅で考えながら先輩たちとカラオケに行ったが、私の知らぬ間に先輩二人はパフェを注文していた。
私が「闘将!!拉麺男」を歌っている部屋にパフェを運ぶカラオケ店員は、心の中で「パフェじゃなくてラーメンを注文しろよ」と思っていたに違いない。
完
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