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嘘をつくというコスパ
これまで何回か選挙予想をしていたが、間違っても投票の影響のないように、投票時刻が過ぎてから記事にあげることにしていた。
先の都知事選挙のツートップ予想を外した時点でもう選挙予想はしないと決めていたが、この記事も選挙期間中に出すのはやめようと思っていたため、投票時刻を終えてから出すことにした。
予想はもちろん直接自分にかかわらない地域のことだから希望も明らかにはしないけど、今回の兵庫県知事選挙は異様というより異常さを感じる。倉田真由美が天動説と地動説ぐらい違うと言っていたようだが、まさしくそのとおりだろう。
そしてこの選挙戦の期間には、僕がここから導き出した結論と同じような出来事がたびたび現れた。
たとえば、松本人志の提訴取り下げ。
たとえば、財務省による玉木雄一郎のスキャンダルのリーク疑惑。
たとえば、総務省による知事会への工作疑惑。
今回のアメリカ大統領選挙はトランプの圧勝という結果だったが、4年前はその結果が不正だという主張が起きたことは依然として鮮明な出来事であろう。
ここに並列するのはどうかと思わないではないが、漫画『推しの子』が完結したそうだ。僕は人に嘘をつくことを恥も負い目も抵抗もなくできる人のことが信じられないし、信じたくもないから、自分の精神衛生のためにアニメ4話目ぐらいで意識的に留めているが、ものすごく不快になる予感がしていてなお、いつか一気読みすることになる予感もしている。
投資詐欺や闇バイト関係の報道もあったと思うが、定かではない。こんなものは現代社会においてもはや日の出日の入りと同じレベルの出来事であり、いちいち覚えていられない。
明日以降もこのような出来事、すなわち嘘と真実が混交した出来事は発生していくことだろう。
この目この耳でこの世のすべての情報を得ることは不可能である。さりとて既存のマスコミへの疑義があれば、同様に信憑性が担保されているとはいえないのにネットも賑わいを見せる。結局のところ、本当のことはどうなのか、真実はどこにあるのか、当事者以外には何もわからないままだ。
ただひとつだけ確かなのは、
誰かが嘘をついているということだ。
それも極めて利己的なものである。その誰かはその嘘によって何らかの形而上下の利益を得ることを狙っている。
そしてその嘘に騙された者たちが、騙されていることにさえ気がつかずにその誰かの信者となって、その誰かに利益をもたらすきっかけになっていく。
それは当事者でも信者でもない、中立の立場の僕だからわかることだ。
そして今回の兵庫県知事選挙によって僕がわかった最も大きな真実は、嘘をつくことはコスパがいいということだ。
嘘をつくほうは、それが嘘であるという真実を、誰よりもよくわかっている。
そしてその嘘で人を騙すことによって、うまくいけば富や名声や自分にとっての幸福をほしいままにすることができる。他人の犠牲や損失などはお構いなしだ。
そして嘘をつくことなんて、基本的には元手もゼロ。これほどまでに効率のよい営みはない。
法律を最も熟知しているのは、法律を悪用する者であるというように、噓をつくほうは僕よりもっと早く、噓をつくことはコスパがいいという真実にたどり着き、それを実行しているのだろう。
僕とてすでに何かの嘘に騙されているのかもしれない。誰かや何かの信者になっているのかもしれない。それに気がついてさえいないのかもしれない。
それでもようやくたどり着いたこと。嘘をつくことはコスパがいいという真実。この頭で導き出した当事者である以上、その真実だけは僕を騙せない。それでも僕に真実を得た喜びはない。この世への虚しさしかない。
嘘をつくこと、騙すこと、欺くこと。
これが人間の人間たる所以であるならば、僕は僕が人間であることを、心から恥じる。