「パスポート」と「ビザ」

海外旅行に行くときに何気なくパスポートを持って、ビザを取ってなんて話をすると思うんだけれど、

そもそも「パスポート」「ビザ」ってなんだろう？

よく知られていないけど、実はこれらに関してぼく達日本人は実はすごく恵まれているんだ。

そのことを知って、安全に旅行しながら、日本という国に誇りをもってほしいなと思う。

パスポートとは

日本語では「旅券」“りょけん“。国際的に通用する身分証明書のこと。

ぼくは日本人の〇〇という人ですよ。ということをわかるようにするものなんだね。

表紙に国の紋章が入るなどの慣習があり、世界各国で大体同じようなデザインのものになっている。
1ページ目を見ると、外務大臣発行の公文書として「この人を安全に旅行させてあげてください。」と各国にお願いする文書がついている。

ビザとは

日本語では「査証」“さしょう“。これは在日大使館が発行するすいせん状のようなもの。

海外に行く理由は人それぞれなので、まずは日本にある大使館や領事館（日本とその国のお付き合いのために仕事をする場所）がその人を審査してビザを発行する。

「お仕事や観光のためにその国に行くので心配ありませんよ。ビザ発行に必要なお金も払ってくれていますよ」ということだね。

一部の国では、その国についてからビザ代としてお金を払えば良いところもあるので、入国手数料みたいになっているところもあるけど、

それも、きちんとお金を払える人ですという証明としているということと考えられるよね。

パスポートとビザがあれば入国できるという訳ではない！！

外国につくと必ず初めに通るのが、入国審査。

入国審査はパスポートにスタンプを押すだけの場所ではなく、文字通り審査しているので、日本人があまり行かない国はかなり詳しく質問される。

ぼくがある国に行った時は、旅行の目的や期間だけでなく、両親の職業まで聞かれたことがあるんだ。

なので、笑顔で話すことや、あいさつをきちんとすることは実は結構大事なこと。あやしい目的ではなくて、きちんとした人だよ。

とわかることで、審査官も安心してその人を自分の国に入れられるからね。

パスポートを持っていることはすごいこと。

「ジャーナリストの方が紛争地でつかまってしまう」なんてニュースがたまにある。

賛否両論起こるわけだけど、政府がきちんと対応を協議してくれる。
これは、パスポートを持った日本の国民だから。

でも、世の中にはどの国のパスポートも持たない人たちもいるんだ。
海外に旅行に行かない人は「ぼくももパスポート持ってないよ」とピンとこないかもしれないけれど、

そんな人たちはどこに住んでいても「不法滞在」の扱いになる。その国にいるだけで法律違反ということ。

お金や仕事がなくても、病気になっても、誰も助けてくれない。“ナニジン（何人）“でもないからね。

どこの国に行っても、どこの国の政府も責任をもってくれない。

パスポートはぼく達にとってはただの小さい本。
ビザも海外旅行のときに手間のかかる手続き程度にしか思っていない。

でも、日本人であるということ、国籍があるということは当たり前じゃないんだ。

では、国籍がない人というのは一体誰で、どうしてそうなるのか。

次回考えてみよう。

⭐️おすすめ映画
「シリアの花嫁」

結婚はそれぞれの土地にしきたりがあるものですが、国籍のない人たちの結婚と葛藤（どうしようか思い悩むこと）を描いています。
世界でニュースになっている問題を、全体的な国や民族といったことでなく、個人の実際的な問題に視点を当てた映画です。
世界的な問題はぜひこういった視点から見てほしいと思っています。

戦争は怖いとか、難民はかわいそうとかではなく、現地で起きている問題をしっかり見つめることのできる作品だと思います。