【エッセイ】VHSと映画の思い出
小学生の頃、映画番組を楽しみに見ていました。
毎週末夜になると、四畳半の子ども部屋は私だけの映画館と化し、布団に寝転んで心ゆくまで楽しんだものです。
金曜ロードショー、ゴールデン洋画劇場、日曜洋画劇場…今でも淀川長治さんの「サヨナラ…サヨナラ…」は覚えています。
子どもだったので映画の解説は分かりませんでしたが。
バック・トゥ・ザ・フューチャーを見てその面白さに衝撃を受け、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースのCDを買ったのも覚えています。当然サントラも。
スター・ウォーズを見てライトセイバーが欲しくなり…今は良いおもちゃがたくさん出てますが昔はありませんでした。
ダイハード、ジャッジ・ドレッド、イレイザー、コマンドー、スティーブン・セガールの「沈黙」シリーズに熱狂し
ロボコップ、トータル・リコールに子どもながらドキドキしつつハマったり…
(グロテスクで痛痛しい描写がありました。)
上げれば切りがないのでやめておきますが、私は当時放映されたこの映画たちの虜だったのです。
毎週VHSに録画していました。
平日は好きな映画を見返したり、何気なくテレビで流していた記憶があります。
「沈黙の戦艦」「暴走特急」は中学生の時必ず週2は見ていました。セガールにハマって。
ケイシー・ライバックのやつです。
本棚が埋まるほどの洋画ビデオコレクションが貯まり、大学生になるくらいまでこの習慣を続けていたと思います。
大学生になって、世の中はVHSからDVDに変わっていきました。
DVDも当然買ってましたが、結局コレクションのVHSを見たり流していたと思います。
予定のない日に、一人がけのソファでくつろぎながら…懐かしの一人映画館ですね。
当時私は心理学専攻でしたので、自閉症の本を読んで理解するのが難しく、「マーキュリーライジング」「レインマン」などを参考がてら見たりしてました。
ですが大学生活が終わって、モラトリアムの終焉とともに映画から離れてしまいました。
懐かしの映画たちを見る暇もなく、仕事に追われるような日々を過ごして今に至ります。
VHSも終わり、DVDも動画配信に変わっていき…
現状の映画はついて行けてません。
それでも
リアル・スティール
パシフィック・リム
レディ・プレイヤーワン
は私が近年見た中で大ハマリでした。
私の好みが分かりますでしょ(笑)
子どもも小さいし、仕事は中々忙しく「お前の生きる道は、我が社の仕事で成功をなす事である」くらいの勢いを押し付けてくるので…
ぼんやりとVHSを見て楽しむなんてことはしばらく出来ないでしょう。
いつの日か、私に時間と心の余裕が生まれたとき
少年期の私を熱狂させた80〜90年代の洋画たちをゆっくり鑑賞して味わいたいと思うのです。