個人間カーシェアサービス日本No.1のAnycaがサービス終了
サシュペディアです。noteでは書かない小ネタの発信もしていますので、Xのフォローをよろしくお願いします。(https://x.com/sashupedia)
さて、今回はAnycaです。
どんなサービスだったか
Anycaは、2015年9月にDeNAが開始した個人間カーシェアリングサービスでした。車を所有する「オーナー」と、車を借りたい「ドライバー」をマッチングするプラットフォームを提供し、車を利用したい人々に新たな選択肢を提供していました。主な特徴は以下の通りです:
初期費用や月額基本料金が無料
アプリで簡単に予約可能
新車や高級車を含む1,300車種以上が登録
オーナーが料金設定を行い、24時間5,000円未満の車も選べる
全国14,000箇所以上で受け渡しが可能
特に、車のオーナーが自分で料金を設定できる点や、広範な受け渡し場所が利用者にとって便利な点が魅力的でした。
どういう経緯で始まった事業だったのか
Anycaの立ち上げは、DeNAの社内ベンチャーとして始まりました。事業責任者の馬場光氏が、自らの車購入体験をもとに、車を持たない人でも気軽に車を利用できる個人間カーシェアのアイデアを提案し、事業化されました。DeNAの新規事業開発の一環として、個人間のシェアリングエコノミーにフォーカスしたサービスとしてスタートしました。
誰が作っていたサービスだったか
当初、AnycaはDeNAが運営していましたが、2019年にDeNAとSOMPOホールディングスが共同出資して設立したDeNA SOMPO Mobilityがその運営を引き継ぎました。この共同出資会社は、保険サービスを充実させるなど、サービスの安全性向上に注力しました。
なぜ上手くいかなかったのか
Anycaが成功を収めることができなかった理由には、いくつかの要因が考えられます:
目標規模に到達できなかった:サービス終了時の会員数は約91万人でしたが、当初の目標は1,000万人規模だったと推測されています。市場浸透が予想よりも低調でした。
オーナーにとってのリスクと収益のバランスが悪かった:多くのオーナーが車両の維持費に見合う収益を得られず、リスク(事故や故障)に対して得られる収入が少ないと感じていました。
手数料の上昇:サービス終盤に導入された手厚い保険は、ユーザーに安心感を提供しましたが、手数料が上がり、採算が取りにくくなったことが影響しました。
ユーザー数と車両登録数の伸び悩み:2018年時点での会員登録者数は約17万人、2024年には約84万人に増加したものの、目標には遠く及びませんでした。また、車両登録台数は2018年に6,000台、2023年には4万4,000台に達しましたが、成長が鈍化していました。
サ終後の譲渡先はあるか
現時点で、Anycaのサービス終了後の譲渡先に関する公式な情報は公開されていません。事業譲渡や技術継承に関する詳細が明らかにされていない状況です。
参考リンク
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?