Googleが終了した286個のサービスについてのまとめ。【リサーチシート付き】
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さて、今回はGoogleです。
Googleは、多くの革新的なサービスを世に送り出してきましたが、その中には競争激化や戦略変更により終了したものも少なくありません。ここでは、Googleが過去に終了させた主なサービスを振り返り、何が背景にあったのかを見ていきます。
記事末尾には、もっと詳細に調べたスプレッドシートのリンクも貼ってあります。(Googleが閉鎖した200以上ものサービスをまとめています。)
ソーシャルメディア関連
• Google+: 2011年にスタートしたソーシャルメディアサービス。Facebookに対抗する形で登場しましたが、ユーザー数の伸び悩みとプライバシー問題により、2019年に終了。競合のFacebookやTwitterと比べ、ユーザーのエンゲージメントが不足していたことが大きな課題でした。
• Google Buzz: 2010年から提供されたSNSサービス。Gmailに統合される形でスタートしましたが、プライバシー問題が早々に表面化し、1年足らずで終了しました。Facebookの強い影響力とプライバシーに対する厳しい批判が、Google Buzzの終焉を早めた要因です。
• Orkut: 2004年に立ち上げられた国際的なSNSで、特にブラジルやインドで人気を博しました。しかし、Facebookのグローバルな台頭により、ユーザー数が減少し、2014年にサービス終了となりました。
コミュニケーションツール
• Google Wave: 2009年に登場したリアルタイムコラボレーションツール。革新的なインターフェースを持ちながらも、複雑すぎるUIがユーザーに受け入れられず、2012年に終了。SlackやMicrosoft Teamsといったシンプルかつ効果的なコラボレーションツールが後に市場を席巻しました。
• Google Hangouts: 長年にわたって提供されていたメッセージングツールで、9年以上の運営を経て2022年に終了しました。Googleは複数のコミュニケーションツールを併存させてきましたが、最終的にGoogle ChatやGoogle Meetに統合する形で整理されました。
情報管理・生産性ツール
• Google Reader: 2005年にリリースされたRSSリーダーで、愛用者が多かったものの、2013年に終了。理由としては、ソーシャルメディアの普及によりRSSの需要が減少したことが挙げられます。FeedlyやInoreaderといったRSSリーダーが今もニッチな市場で生き残っています。
• iGoogle: 2005年から提供されたパーソナライズドホームページサービス。ユーザーはニュースフィードや天気、カレンダーなどをカスタマイズできましたが、2013年に終了。競合としては、Yahoo!やMy Yahoo!のホームページカスタマイズ機能がありましたが、ユーザーの興味がソーシャルメディアに移行したことが背景です。
• Google ノートブック: 2008年に開始されたメモツールで、Evernoteなどと競合していましたが、わずか3年で終了しました。その後、Google KeepやGoogle Docsがメモやドキュメント管理の役割を担っています。
メディア関連
• Google ビデオ: 2005年に立ち上げられた動画共有プラットフォーム。YouTube買収後、重複するサービスとなり、2012年に完全終了しました。YouTubeが圧倒的なシェアを誇り、Google ビデオは役割を終えました。
• Google Play Music: 約9年間提供されていた音楽ストリーミングサービスは、2020年にYouTube Musicに統合される形で終了。SpotifyやApple Musicとの競争が激しく、Googleはリソースをより収益性の高いYouTube Musicに集中させました。
ハードウェア
• Google Glass (一般消費者向け): 2013年に発表されたスマートグラスは、未来的なデバイスとして注目を集めましたが、プライバシー懸念や高価格が原因で広く普及せず、2015年に一般消費者向け販売が終了。現在は企業向けに限定された展開を行っています。
• Nexus Q: 2012年に発表されたメディアストリーミングデバイスですが、1年足らずで販売終了となりました。価格が高すぎたことや、機能が限定的であることが主な原因とされており、Amazon Fire TVやRokuといった競合製品に対抗できませんでした。
その他のサービス
• Google URL Shortener: 2009年に開始されたURL短縮サービスで、2019年に終了。Bit.lyやTinyURLといった競合サービスが人気を集め、Googleはサービスの終了を決断しました。
• Google Answers: 2002年から2006年まで提供された質問回答サービス。ユーザーが専門家に質問できるサービスでしたが、Yahoo! AnswersやQuoraのような無料で参加できるQ&Aプラットフォームに押され、終了しました。
• Google Health: 2008年に開始された個人健康情報管理サービス。競合にはMicrosoftのHealthVaultがありましたが、プライバシーに対する懸念や医療機関との連携不足が課題となり、2012年にサービス終了。
• Google Domains: 2023年に終了したドメイン登録サービス。9年間提供されましたが、GoDaddyやNamecheapなど、より強力なドメイン登録サービスが市場を席巻していたため、Googleはこの分野から撤退しました。
Googleの戦略的判断
Googleは常に新しい技術やアイデアを試してきましたが、全てが成功するわけではありません。サービスの終了は、ユーザーのニーズの変化や競合他社の台頭、プライバシー問題、そしてGoogleの経営戦略の見直しによって決定されます。しかし、これらの経験からGoogleは多くを学び、より優れたサービスを提供し続けるための基盤として活用しています。
この下に、リサーチシートを貼ってあります。
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