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使ってみたいことば【日本語】オッカサン

また明治三十七年、文部省の国定教科書が「おかあさん」を採用した時、非難が強かったと伝えられる。明治初年の方言の記録では「京阪ニテハ「 オカーサン』、東京ニテハ「オッカサン」ト云フ」 とある。更に東京の上流家庭では「オカーサマ」、下層階級では「カーチャン」、「オッカー」があっ た。「オカーサン」は関西からの輸入で、東京では当時違和感の強いことばであった。

水野雅央『標準語の現在』(1992)

標準語の「現在」と言っても、もう30年以上も前の本ではあるが、まあそれはそれとして。

「オカーサン」は関西弁だったのか!という驚きがまずある。

なぜ東京弁「オッカサン」の方が標準語から駆逐されてしまったのだろうか。

なんとなく「オッカサン」より「オカーサン」の方が品のいい感じがするけど、前者の方が温かみを感じるのは、ただの先入観や後づけだろうか。それともなにか音声学的な理由でもあるのだろうか。

昔の小説やドラマでは見かけたり耳にしたりしたことがあった気がするが、今でもふつうに使う人はいるのだろうか、オッカサンって。

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