友だちでいましょう【ロシア語】Давай останемся друзьями (Lizer / Между Нами)
ロシアのラッパーの曲。
このあと酔っ払いながら、彼女の彼氏と元カレと、飼い犬にまで文句をいい、手紙を書こうか書くまいか、電話をしようかしまいか、とうじうじ悩み続ける、なかなか堂に入ったダメっぷりである。
頭の2行は、「君の体の1cm1cmが、僕らの間の1kmになる」という意味だが、自然な日本語にするのが難しいので、あっさりあきらめて思いっきり超訳した。ちなみに158cmは、日本人女性の平均身長を参考にした。
説明するのも野暮だが、自分の好きな女性が、その肉体のすべてをかけて、自分から離れていこうとしているのである。
こういう時の女性の冷たさって、氷河期の比じゃないですよね。なにしろ、氷河期にすら血の通う生物は存在したのだから。
この冒頭2行がとても気に入ったので、なんとか自然な日本語でお伝えしたかったのだが、うまくいっただろうか。
問題は後の二行である。直訳すると「君が長い間言いたがっていた あの3つの言葉を言えよ」である。「3つの言葉」とは Давай останемся друзьями (友だちでいましょう)だ。つまり、正確になんていうのか知らないが、複数の文字からなる単語を連ねるタイプの言語で効果的な言い方であって、日本語や韓国語などに正確に翻訳するのは難しい。
「あの10文字の言葉を言えよ 『友だちでいましょう』」と言ってもなんかピンとこないし、「まてよ、拗音は1文字に数えないから9文字だっけ」とか「『友だち』は3文字じゃないか?」とか、しまりのないことになってしまうのである。
なんてことを悩んでいる日本人がいるなんて、Lizerさんも想像だにすまいよ。