「鉄板」を安全に使うためのガイドライン【日本語】鉄板
旅先で「鉄板ナポリタン」という看板を見かけた。
たぶん、鉄板焼きで作るナポリタン・スパゲティのことだろう。
でももしかすると、定番の、確実にうまいナポリタンであって、調理に鉄板は使わないのかもしれない。
少し調べてみると、「鉄板」の使い方について下記の記事があった。2010年のものだ。
この時点で、アプリにコーディネート、彼氏へのアプローチの仕方などについて、「間違いない、確実」という意味で「鉄板」が使われていたそうだ。
しかし食べ物についての使用例は書かれていなかった。
誤解なく安全に使えるレシピはあるだろうか。
つまり、提供する側もされる側も、それが鉄板をつかう料理ではなく、間違いなくうまい料理であるということを確実に伝える方法のことだ。
例えば「鉄板焼きおにぎり」。
危険だ。確実にうまい焼きおにぎりなのか、鉄板で焼いた焼きおにぎりなのか、区別がつかない。同じことだと思われるかもしれないが、前者はフライパンやトースターで焼いている可能性がある。羊頭狗肉のそしりを受ける可能性を否定できないのである。
「鉄板焼きカレー」。
これも危険だ。確実にうまい焼きカレーなのか、鉄板で作る焼きカレーなのか、区別がつかない。
「鉄板スープカレー」。
これは安全だろう。鉄板でスープカレーをつくる人はいないはずだ。確実にうまいスープカレーと思って間違いない。このご時世、このくらいの予防線?が必要なのだ。
「鉄板ラーメン」。
これも大丈夫だろう。鉄板で焼きチャーシューなどの具を作ることはあるかもしれないが、ラーメン自体を鉄板で調理することはないだろう。
「鉄板焼きそば」。
もちろんこれはマズい。日本そばの鉄板焼きなのか、確実にうまい焼きそばなのか、鉄板で作った焼きそば(中華麺)なのか、判断がつかない。三重苦?だ。
「鉄板アイスクリーム」。
冷たいからといって油断はできない。昨今はキンキンに冷やした鉄板で作るアイスもあるので、これだけでは判断がつかない。
「鉄板プリン」。
これは大丈夫だろう。おそらく鉄板の上でプリンを作ることはないはずだ。カラメルだけ鉄板で作っていたとしても、それをプリンの鉄板焼きだと強弁する人はいないだろう。とてもおいしいプリンのはずだ。
「鉄板カステラ」。
微妙だ。オーブンで作って、アツアツの鉄板で表面のザラメを焼き焦がすカステラなのかもしれない。
「鉄板フルーツポンチ」。
これは大丈夫だろう。火の使いようがない。そうか、生モノなら大丈夫なのだった。
きりがないし、それほどヒマではない(誰がだ)のでこのへんにしておくが、どうやら「確実にうまい」という意味で「鉄板」を使うなら、汁物とナマモノなら鉄板だ、ということが判明した。
「鉄板みそ汁」「鉄板生チョコ」「鉄板生姜湯」「鉄板タイの活造り」「鉄板生ビール」。安全だ。いくらでもいける。
あなたも私も、もう、迷わない。
諸兄におかれては、このガイドラインを参考に鉄板ライフを満喫していただければ、望外の喜びである。
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