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無難なロックじゃ楽しくない【コンビ名】岡村和義
昔、カヴァーデイル・ペイジというハードロック・プロジェクトがあった。
ディープ・パープル、ホワイトスネイクのデイヴィッド・カヴァデールと、レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジが組んだスーパーユニットだ。
アルバム1枚で終了し、それほど売れなかったようだが、私は結構好きで、今でも時々聴きたくなる。
ところでこのユニット名は名字+名字だ。言わば「ますだおかだ」みたいなものだ。
また、名前+名前(「まなかな」など)のパターンもよくある。
しかし、岡村靖幸と斉藤和義が組んだスーパーユニット「岡村和義」は、名字+名前だ。まず、知らない人にはふつうにソロアーティストだと思われてしまう危険性がある。寡聞にして知らないが、他に例はあるのだろうか(注1)。
このユニット名はどのようにして決まったのか。
岡村と斉藤では、確かに岡村の方がインパクトがある(ある名字ランキングでは岡村は231位、斉藤は10位)。
しかし「靖幸」と「和義」だったら、明らかに「靖幸」の方がパワーワードだ。岡村には「靖幸」というタイトルのアルバムもある。なぜ「岡村靖幸」にしなかったのか。
っていうか、それでは単に岡村ちゃんのソロプロジェクトだ。っていうかもともとソロアーティストだ。私は何を言っているのか。
でも「斉藤靖幸」では「靖幸」が主張し過ぎで、バランスが良くない。
と、ここまで考えて、念のため調べてみた。岡村はよく「岡村ちゃん」と呼ばれているように、もしかして斉藤はファンから「和義ちゃん」と呼ばれているのではないか?実はそれぞれのファンに訴求するように、それぞれの愛称を合体させたのではないか?と。
そしたら斉藤のニックネームは「せっちゃん」だった。
ネットの情報によると、若いころよく「セッ〇スしたい」と言っていたからだそうだ。
なるほど、ロックだ。
なら「岡村せっちゃん」でよかったのかもしれない。
注1. そういえば姓名+姓名の「井上陽水奥田民生」も珍しい。でも呼びにくい。想像するに、「井上奥田」では面白くないし、「井上民生」では「井上」にパンチがなく、「奥田陽水」では「奥田」にあまりパンチがない上に陽水が下手になってしまうから、やむを得ずインパクト優先でそのままくっつけただけにしたのではないか。個人的には「民生陽水」が一番座りがいいと思うのだけど。