イベントレポート 「ひとくまラボ」
開催の背景と目的
以前あさぎり町コワーキングスペースALOTにて開催した「子どもの未来を考える会」の参加者より有志を募り、親も子も「楽しみ・遊びながら学べる場」の提供をしたいと思い開催に至りました。
イベントは、開催者だけでなく参加者と共に創り上げていくことが大切だと考えています。なぜなら、主体的にご参加いただくことにより、開催者が考えている枠に留まらないものが生まれる面白さがあるからです。
そのためにも今回は、両者ともに「学びを循環する」という意思を持って参加いただくこと、そして「安心感=楽しむ」を共に創り上げられるようなイベントにすることを意識して、共催メンバーと共に企画していきました。
もともとは「多様な選択肢を知り、自分の”スキ”を見つける」ことが目的でしたが、イベント終了後、私自身も考えていない気持ちが生まれました。
イベントの様子
お子さんが楽しんでいる様子を見ている親御さんの笑顔、一生懸命何かに取り組んでいる我が子を見る姿が、こんなにも愛に包まれているのだと感じました。そして講師側に立ってくださった皆さまも、その子たちの輝き方をしっかりと観察して「素敵だね」と声を掛けられていました。
当初設定していた「多様な選択肢を知る」という目的がチープに感じてしまうくらい、そこには愛が溢れていました。親にも親以外にも愛されている感覚を得られる経験って、こんなにも尊いものなのだと。
そして教育にとってそれこそが一番大切なポイントだと改めて感じることができました。わかっていたようでしっかりと肚に落ちていなかったのかもしれないと、私自身も学び多きイベントとなりました。
参加者さんの声
今回のイベントでは多くの方から満足の声をいただくことができました。
あさぎり町内だけでなく、球磨・人吉からご来場いただき、励みになるお言葉を頂戴しましたので、一部ご紹介させていただきます。
その他にも
・子どもだけでなく大人も体験できる
・遊びながら学べる
・選択肢がある
というところを評価してくださった参加者様もいらっしゃいました。
地域の方々と一緒に作る大切さ
今回の「ひとくまラボ」は、私一人では到底成し遂げられないものでした。この企画のスタート地点となったのは、以前私が主催した「子どもの未来を考える会」です。その中で出会った多くの方々が、今回のイベントの企画運営に力を貸してくれました。最初は少人数でのスタートでしたが、企画が進むにつれて共催者が増え、最終的には67名もの方々が運営に携わることとなりました。
さらに、地元のコミュニティが一丸となったことが、ひとくまラボを成功に大きく導いてくれました。ご年配の方々や南稜高校の生徒さんたち、さらには地元の中高生もスタッフとして参加し、それぞれの年代や立場を超えた協力が生まれました。こうした地域の皆さんの温かな支えがあってこそ、今回のイベントは成り立ち、無事に開催することができました。
地域のつながりが生み出したこの素晴らしい成果に、改めて感謝の気持ちでいっぱいです。
今後について
これからは、次世代に何をどう循環していけるのかがとても大切になると思います。それは知識・知恵・技術をただ伝えていくのではなく、どれだけの愛を込めて循環していけるかが大切なポイントなのだと、今回のイベントを通して感じました。
しかしながら、少子化、AI台頭により「愛を込めて循環する」ということがとても難しくなる時代だと思います。
だからこそ、教育のあり方とは何かを真剣に向き合う時期が来ているように感じます。その1つのきっかけになればという想いで、12月7日(土)8日(日)にあさぎり町ポッポー館で「夢見る小学校」という映画を上映します。
新しい公教育のあり方の1つとして、ぜひとも多くの方にご観覧いただきたいです。