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入院による精神的負担とその対策

はじめに


入院生活は、治療や孤独感、環境の変化による様々な精神的な負荷が伴います。長期入院ではその影響がさらに大きくなり、“せん妄”と呼ばれる症状が現れることもあります。

今回は、入院生活が精神状態に及ぼす影響と、それを和らげるための対策について、私自身の体験を交えてお話しします。


せん妄とは


せん妄とは、脳の機能に一時的な乱れが生じ、意識や認知に障害が現れる状態を指します。特に高齢者の入院患者に多く見られ、入院や手術といった身体的・精神的負担が引き金となります。

主な症状には以下のようなものがあります。

  • 意識がぼんやりする

  • 落ち着きがなくなる

  • 時間感覚が失われる

  • 怒りっぽくなる

  • 睡眠障害が起きる

これらの症状は一時的で、退院や身体の回復とともに改善することが多いとされています。

私自身の体験


私も長期入院や病気の影響で、精神的な変化を経験したことがあります。

入院中は特に感情のコントロールが難しく、家族に怒りをぶつけてしまうことがありました。また、突然涙があふれることもあり、以前楽しんでいた映画やテレビ番組を観ても何も感じなくなる時期が続いたのです。その頃は、「自分がここにいる」という実感を失い、心が空っぽになったように感じていました。

しかし、そんな状態も家族や友人の支えを受けながら、少しずつ回復していきました。退院後、家族と一緒に食事をしたり、友人と遊びに行く中で、次第に感情を取り戻していきました。映画やテレビ番組を再び面白いと感じられる瞬間が増えるにつれて、心が少しずつ満たされていくのを実感しました。

現在では、自分の好きなことを胸を張って「好き」と言えるほど、充実した生活を送っています。

精神的負荷を和らげるための対策


入院中の精神的な負担を軽減するためには、以下の方法が効果的です。

深く考えすぎない
入院中は身体の治療が最優先です。仕事や日常生活のことを過剰に心配しないようにしましょう。
また、ネガティブな話題のSNSやニュースから距離を置くことも有効です。

日常を取り入れる
普段の日常を少しでも取り入れることで、安心感が生まれます。好きな音楽を聴いたり、慣れ親しんだ枕やパジャマを持ち込むなど、病室をリラックスできる環境に整えることが大切です。

生活リズムを整える
規則正しい睡眠や食事を心がけることで、心身の安定を保つ助けになります。入院中は暇でついつい昼寝をしてしまいがちですが、夜の睡眠を確保するために昼寝は控えめにすると良いでしょう。

退院後の予定を作る
“退院したらあのカフェに行こう”や“友達と遊びに行く”といった楽しみを設定すると、前向きな気持ちを保てます。

新しい趣味を試す
入院中は自分を見つめ直す時間もあります。そのため、新しい趣味を見つけるのも効果的です。小説を読んでみたり、今まで観たことのないジャンルの映画を観るのも良いでしょう。私の場合、日記を書くことを始めました。

相談相手を見つける
感情を共有できる相手がいると、心が軽くなることがあります。友人や医療スタッフなど、安心して話せる相手を見つけましょう。
また、SNSで同じ病気や境遇の人とつながり、情報共有をするのもおすすめです。

まとめ


入院生活における精神的な負荷は、大きな試練となることもあります。しかし、適切な対策を取り、時間をかけて取り組むことで乗り越えることができます。そして、回復した先には新たな楽しみや希望が待っています。

まずは、今日できる小さなことを始めてみてください。それが、回復への第一歩です。

この記事が、同じような状況で悩んでいる方々の助けになり、一歩前進するきっかけとなれば幸いです。

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サーシー
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