難病と共に生きる『日々の工夫と取り組み』
今回は、SLE(全身性エリテマトーデス)という難病を診断されてから、私が日常生活で意識していることや取り組んでいることをお話しします。
SLEと診断されたばかりの方や、退院後の生活に不安を感じている方に少しでも役立てばうれしいです。
塩分とカロリー調整の工夫
SLEの症状によって食事管理の内容は異なりますが、私は合併症の「ループス腎炎(腎臓の炎症)」があるため、腎臓への負担を軽減する目的で塩分を控えるようにしています。
さらに、ステロイドの副作用で脂肪を吸収しやすくなることもあり、「ムーンフェイス(顔に脂肪がつき丸くなる症状)」を少しでも抑えたい気持ちから、カロリーや食事量にも気を配っています。
ただ、完璧を目指しすぎると逆にストレスになってしまうため、気楽に取り組むことも大切にしています。
例えば、飲み会などで塩分やカロリーを摂りすぎた場合も、「今日は少しオーバーしたけど、別の日で調整すれば問題ない」と考えるようにしています。
こうした『1週間単位でバランスを取る』という意識を持つことで、気持ちに余裕を持って取り組めています。
適度な運動と体重測定の習慣
ステロイドの副作用による骨粗しょう症を予防するため、日常生活に適度な運動を取り入れています。例えば、最寄り駅の一つ手前で降りて歩いて帰ったり、毎日数分間の散歩を習慣にしています。
ただし、無理をすると症状悪化のリスクがあるため、「無理をしない」「疲れを翌日に持ち越さない」ことを基本にしています。運動後はしっかりと休憩を取り、体をいたわるよう心がけています。
また、SLEが再燃するとむくみによる急激な体重増加が見られることもあるため、毎朝体重を測る習慣をつけています。
この日々の記録が、症状の早期発見や健康維持につながっています。
薬の管理と服用の工夫
薬の飲み忘れは症状悪化に直結するため、毎晩翌日の薬をケースに分けて準備し、スマホアプリ「My Therapy」を活用して服用時間をリマインドしています。
また、免疫抑制剤と相性の悪い食品(グレープフルーツなど)を避けるため、食材の成分表を確認する習慣もつけています。
こうした工夫が今では日常生活の一部となり、安心して過ごせる要素の一つになっています。
紫外線と感染症対策
SLE患者は紫外線や感染症への対策が欠かせません。
紫外線を浴びると症状が悪化するリスクがあるため、外出時には帽子や日傘を使い、できるだけ屋内や日陰を歩くよう心がけています。
感染症対策としては、外出時のマスク着用や手洗い・うがいを徹底しています。帰宅後には場合によってシャワーを浴びるなど、感染リスクを減らす行動を取っています。
こうした取り組みによって、病気の不安を軽減できていると感じています。
ストレス解消と疲労ケア
ストレスや疲労がSLEの症状悪化につながることがあるため、日頃のリフレッシュが大切です。私の場合、カラオケで大声で歌うことが一番のストレス解消法です。
また、仕事や日常生活でも疲れを感じたら無理をせず休憩を取り、毎日十分な睡眠時間を確保するよう努めています。
こうして心身のリフレッシュを大切にすることで、安定した体調を保てています。
その他の健康管理
虫歯/歯周病対策
免疫力低下による虫歯や歯周病のリスクを防ぐため、毎日の歯磨きに加え、歯医者から処方されたうがい薬を使用しています。また、口の乾燥を防ぐために水分をこまめに摂るよう心がけています。
緑内障・白内障対策
ステロイドによる緑内障や白内障のリスクを避けるため、半年に一度の眼科検診を受けています。視力の変化は自覚しにくいことも多いので、定期的な受診を習慣化しています。
まとめ
この記事では、SLEと共に生活する中で実践している工夫をご紹介しました。塩分やカロリー管理、適度な運動や感染症対策など、取り組みは多岐にわたりますが、一つ一つを「無理なく続ける」ことが大切だと感じています。
SLEの症状や生活スタイルは人それぞれ異なります。自分に合った方法を模索しながら、心穏やかに過ごせる日々を目指していきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
感想や質問をお待ちしています。