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腎移植と共に迎えた、特別な年末年始

はじめに


2022年の年末、私は腎移植のため病院に入院しました。手術は無事に成功し、新しい腎臓と共に始まる生活に胸を躍らせていましたが、退院直前に発熱してしまい、退院が延期することに。こうして、私の年末年始は病院で過ごす特別なものとなりました。
 
今回は、そんな普段とは違う年末年始の入院体験をお話しします。


年末の病棟


最初に感じたのは、病院の「静けさ」。多くの患者さんが年末年始には一時的に自宅へ戻ったり退院したり、年末に新たに入院してくる患者さんも少ないため、病棟全体が閑散としていました。

医療スタッフの数も少なく、普段とは違う落ち着いた空気が流れていました。その中で迎えた大晦日は、一人で病室のテレビをつけ、紅白歌合戦を観ながら過ごしました。静まり返った病棟で観る紅白は、普段とはまったく異なる雰囲気で、不思議と感慨深い気持ちになりました。

年越しの瞬間


年越しの瞬間は、夜勤の看護師さんたちと一緒に迎えました。看護師さんたちの温かな言葉や笑顔に触れ、孤独感が和らぎ、新年を迎える喜びが自然と湧いてきました。

元旦の朝、病院の窓から見た初日の出。

薄暗い空がオレンジ色に染まり、新しい腎臓と共に始まる人生が希望に満ちているように感じました。この光景は、私にとって一生忘れられない特別なものです。

年明けの病院食


年明けの病院食にも、思いがけない喜びがありました。普段は質素な病院食ですが、年末年始だけは特別で、簡易お節やお雑煮、ちらし寿司、天ぷらが提供。一口ごとに思わず笑みがこぼれる美味しさでした。

1月1日の病院食 お節とお雑煮
1月2日の病院食 赤飯とてんぷら
1月3日の病院食 ちらし寿司

短いひとときでしたが、病院で過ごすことを忘れるほど心が温まり、「こんな年末年始も悪くないかもしれない」とさえ思いました。

まとめ


この年末年始の体験は私にとってかけがえのない思い出です。腎移植という大きな出来事を通して感じた健康のありがたさ、初日の出が象徴する希望、そして人とのつながりの温かさ。これらすべてが、これからの私の生活を支える大切な糧となったのです。

新しい命に感謝しながら、これからも一歩一歩前向きに生きていきたいと思います。

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サーシー@SLE×腎移植
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