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【海外育児】ニューヨーク市でのギフテッド教育に対する所見

こんにちは。
アメリカで働く駐妻、かじです。

ご覧下さりありがとうございます。

この時期のニューヨーク市では、「子どもがどの学校に入学するのか」そわそわする親も増えてきます。

9月からの学校について、今から申し込みが始まるからです。

そんな中、私は今回初めてG&T(Gifted & Talented) の学校の説明会を受けてきました。

そこで今回は、私がKindergardenの学校説明会に出席したときの感想と、今後について記述していきたいと思います。

知らないことも多いですが、どなたかの参考になれば幸いです。

ギフテッド教育とは?

ニューヨーク市に公立学校におけるギフテッド教育のプログラムは、G&T (Gifted and Talented) program と呼ばれています。

学区内にいくつか指定された学校があり、優秀な生徒向けに専用の教育がされると言われています。
また、学区関係なく、ニューヨーク市内全域から通える学校(City Wideと呼ばれています)もあります。

どちらの場合も、公立学校なので追加の授業料等は不要です。

こちらに細かく記載されていましたので、興味がある方は参考にしてください。

今回は、あるCity Wideの学校のオンライン説明会に参加したので、その内容について書いていきたいと思います。

なぜ興味を持ったか

元々上の子が進級する際に「1年生からG&T programに進級できます」というレターをもらいましたが、その時点でG&Tプログラムについての知識が全くと言っていいほどありませんでした。

それまで我が子に対し「授業についていけるのか」しか考えてなかったので、まさかそのようなレターをもらってくるとは思っていなかったのです。

適当に申し込みましたが、当然権利を得られませんでした。

とはいえ、今の学校も気に入ってるし、無事に進級できてよかったくらいにしか考えていなかったのですが、今度は下の子が進級するときに「G&Tプログラムに興味があれば、推薦状を書きます」と担任の先生に言われました。

当然下の子についても「学校になじめているか」「お友だちと仲良くできているか」しか考えていなかったので(このあたりで私の母親としての力量を問われそうですが)、今度こそきちんと考えようと思いました。

Facebook上である学校の説明会があることを知り、オンラインで簡単に参加できることから、申し込みました。

説明会に参加した

オンラインでの実施でした


まず説明会は2回行われ、1回目に参加したのですが、100名以上の保護者が参加していました。

※この学校の定員は50人です。定員よりもかなり多い人数が参加していました。

説明会では、学校でのカリキュラムについて、通学方法について、入学方法について説明がありました。

カリキュラムについて

カリキュラムは、他の公立学校と変わらないように見えました。

進度は「多少早い」そうです。

数学については1年早い進度で進めるという学校もあるそうですが、今回説明会を受けた学校については、具体的な言及はありませんでした。

多彩なイベントが開催されるようですが、PTA主催のものも多いそうです。

もし入学するとしたら、多少の親のコミットメントが必要になってきそうです。

もちろんENL (English as a New Language )クラスも設定されています。家庭内言語が英語ではない学生も多いそうです。

入学方法について

G&T programのクラスにKindergardenから入学するには、まず現在在籍している学校(Pre-K)の担任の先生から推薦され、ニューヨーク市教育委員会(以下DOE)に提出される必要があります。

説明会においても、プログラムについてまずは今の担任の先生に相談するべきだと言っていました。

ただし、tipsとして、「G&Tに入りたいので推薦状を書いてほしい」という強い言い方だとあまりよい印象を持たれないので、「G&Tに興味があるのですが…入学方法について教えてくれませんか…」くらい下手に出たほうがいいと共有がありました。

その後、実際にG&Tに在籍できるかどうか決めるのは、先生でも学校でもなく、DOEなんだそうです(責任逃れのような発言にも感じますが)。

この学校の入学定員は50人です。

まず兄弟が在籍している子が優先して入学できます。

その後で、NYCHA(市営住宅)に入居している子にも優先権が与えられます。全体の40%に達するまで優先されるので、50人の場合は、20人までが対象となります。

残った人数について、いわゆる「一般枠」の争奪戦となります。

かなり狹き門ですね。

また、今流行っている「学校を申し込むときに付与される個人番号で希望が通るか決まる」議論についても、「番号は学校で把握していないので確かなものではない」と明確な回答を得ました。

↓興味があれば読んでみてください。番号の1桁目で優先順位が変わるという内容です

通学方法について

基本はスクールバスのはずですが…

基本的に学校から5マイル以内ならバスが出るが、実際にバスに乗れるかは学校が始まる直前にしかわからないそうです。

もし乗れない場合は、地下鉄の定期券を得ることができるから大丈夫!とのことですが、毎日の付き添い通学はちょっと負担になりそうですね。

個人的な感想


まず、カリキュラムについて、他の公立学校と明確な違いがあるとは感じられませんでした。

また、宿題の扱いについても気になりました。
宿題はRecommendedという扱いで、絶対にやらなきゃいけないものではないそうです(!?)。
それで、どうやってカリキュラムの進度を早くできるのか、疑問でした。
宿題を管理しないことで、個人の理解度を把握する方法がないのではないかと不安になりました。

通学方法についても不確かな点が多かったです。

もしスクールバスの対象外になってしまったら、地下鉄に乗って毎日付き添い通学をする必要があります。

ちょっと現実的ではないように感じました。

また、市内の広い地域から入学できるという点で、クラスメートがさまざまな地域に住んでいるため、友達作りという観点からも難しいように感じました。
市営住宅の子に優先枠があるという点も、学校教育が政治利用されている気がしました。

まとめ

以上の観点から、我が家は、G&T programには通わせないことに決めました。

そもそも、希望したところで入学できるかわからないという不確かさに賭けることはできませんでした。

学校に行っていない時間を有効活用するほうが私たちには合ってそうです。

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