手堅くいくか冒険するか
姪っ子は受験生です。
学校選びは彼女のはじめての大きな選択です。
親も子もたくさん悩んでいるようです。
選択肢が多いとなおさら、何が良いのか迷います。
以前テレビ千鳥の「1周だけバイキング」という企画を観ました。とっても面白かったです。
色々なゲストの方が美味しそうな料理の並んだホテルのビュッフェから自分の好きな物を選ぶのです。ただし、1周だけ。お皿やコップがトレーで1度に運べるだけです。
スタジオにできているホテルのビュッフェは、フライ系から始まり、和食セクションにはお刺身やお寿司 小鉢、焼き物。サラダバーはもちろん、中華各種やカレー、シェフがその場で調理してくれる天ぷらやステーキ、オムレツ。おまけにお皿からはみ出る大きなカニあしがありました。もちろん飲み物やデザートも充実していて、とても豪華なビュッフェです。
この企画の正解設定は博多華丸大吉の華丸さんで、華丸さんは美味しそうな物をバランスよくスマートに効率よくお皿にとっていました。
彼のビュッフェスタイルはお皿選び、料理の配置、お寿司ではなくお茶碗にミニ海鮮丼を作るなどと色々な工夫がされていました。
先の見通しができて、かつ自分の好みをしっかり理解されているので、迷わず料理をお皿に取ることができるのだなと思いました。
華丸さんのビュッフェスタイルはさっぱりしていて潔さを感じました。
その他のゲストの方は、はじめに出て来たフライ物や焼きそばなどを大量によそってしまいお皿のほとんどを茶色いもので使い切ってしまったり。お寿司をとってお刺身もとる。エビフライを取ったのにシェフのエビの天ぷらも注文するなど、同じような料理を取っていたり。大好きなカレーを思う存分よそったり。あとから見つけた美味しそうな中華を無理やり和食の横に配置したりとかなり自由。
そして、乗りきらないお皿を縦に重ねてはギリギリまでカニあしやスイーツの場所を作ろうとしていました。
好きな物がてんこ盛りのプレートは、アンバランスでハチャメチャですが、欲望に素直でその人らしさがあり面白かったです。
ビュッフェとは人生の縮図のようです。
私は華丸さんタイプです。先の見通しを立てて、私の好きな物、必要なものを選択して来ました。出来上がったプレートはそれなりにバランスがよく、華やかではありますが、平凡で手堅い感じです。
私の選択に山盛り焼きそばの茶色一色プレートやお皿の真ん中に無理やりカニあしをおく勇気はありません。でもその破天荒さや冒険心には憧れがいつもありました。
誰か私のお皿にカニあしを積み上げてくれないかと思うこともあります。でも私はきっとそのカニを前に途方にくれてしまうでしょう。
選択肢が多いのも考えものです。
多くなればなるほど冒険ができない私がいます。