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小判食え #毎週ショートショートnote

 御触書
 妖怪小判食への出現に注意
 次を厳守せねば、即ち小判を食わされん
 一、夜間は町へ遊び出るべし
 一、家屋、道路、及び水路は先んじて汚すべし
 一、田畑の手入れを怠るべし

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「じいよ、民の様子はどうじゃ」
「予定通りにございます。治安は改善し、景観は保たれ、稲の方も順調にございます」
「小判食えなぞ、おるわけないのにのう」
「庶民の卑しい心を上手く利用されましたな。あっぱれにございます」
「そちの提案あってこそじゃ。引き続き、上手く煽り立てるのじゃぞ」
「心得ております」
 二人の笑い声が、静かな町を見下ろす天守に響いた。

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 とある城にて、農民たちによる一揆が起こった。城主の嘘に気づいた民たちが、憤り報復したということだが、詳細はわかっていない。
 その地方には、嘘を吐いたものは、小判食えという妖怪に小判を口に入れられ、そのまま斬首されるという言い伝えのみが残っていた。

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 たらはかにさんの以下の企画に参加しております。

 何となく書ける気がしたので、とても久々に裏お題のほうにも挑戦しました。裏お題を書いたのは、多分今年初め頃に書いた『5次会疑似クラス招集』以来。(いつもは、難しくてスッカリ諦めちゃってます…笑)
 書いてはみましたが、歴史モノっぽい作品は初めて書いたので、思ったよりも難しかった! サラッと書いている方々をとても尊敬してしまいました。

 表お題も良ければぜひ!


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