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101.遊び心に満たされる亀尾山

 山口県山口市の亀尾山かめのおやま(別名大海山おうみ)は、地質は花崗岩で、植生はコバノミツバツツジ-アカマツ群集の、コバノミツバツツジが典型的に群生する山です。元気ハツラツ登山倶楽部によって、山路が整備されて、案内がとても充実しています。
 2019年3月31日に、登山口の駐車場のある千坊川せんぼうがわ砂防公園を訪れましたが、開花は時期的に早すぎたようなので、パスしました。翌年の再訪を誓い、2020年4月15日にリベンジしました。千坊川せんぼうがわ砂防公園には、2001年に18サイトのキャンプ場が造られて、綺麗なトイレ、あずま屋、駐車場が整備されています。
 北登山口から入り、標高 246 m勘十郎岳かんじゅうろうだけ、標高 220 m中岳、標高 325 m亀尾山かめのおやまから、東登山口に降りる、一般的な周回コースを回りました。

亀尾山かめのおやまの案内地図より

 北登山口では、杖が準備されています。

北登山口の杖

 コバノミツバツツジが咲く路を登ります。

北登山路

 四方八方に山路が整備されており、分岐ではわかりやすい道標がつけられています。

丁寧な案内板

 勘十郎岳かんじゅうろうだけ山頂です。椅子が並べられており、瀬戸内海が遠望できます。鯨岩という木製の名板が建てられています。記録しただけでも、鯨岩、潜り岩、美観望岩、回廊岩、象頭岩、座象岩、反り立ち岩、いその木台、おむすび岩、饅頭岩、ロックガーデン、左手岩、壁岩、重岩、五連飛石、夫婦岩、坊主岩、猿岩、口開岩、白岩、角岩、ゴリラ岩、帽子岩、木斛台もっこくだい、ワニ岩、女岩、子連れ岩、亀岩、船岩、列岩展望所の、30の岩名が板に記されていました。名前を見ながら、巨岩の形を楽しみます。

勘十郎岳かんじゅうろうだけ山頂

 日記帳の箱があったので、書き込みます。

日記帳

 確かにコバノミツバツツジです。

コバノミツバツツジのアップ

 岩が立ち並ぶ中岳に向かって降りていきます。

中岳に向けて降りる

 潜り岩の名板と、テイカカズラの樹名のラミネートのプレートがあります。記録しただけでも、シュンラン、カマツカ、クロキ、テイカカズラ、モチノキ、クロガネモチ、マルバハギ、ヌルデ、ヤブムラサキ、クロモジ、カクレミノ、クチナシ、イヌザンショウ、ヒメヤシャブシ、エゴノキ、ヒメユズリハ、ヤマコウバシ、ハゼノキ、ヤマザクラ、タブノキのラミネートの20種の樹名板がありました。

潜り岩とテイカカズラ

 鞍部を過ぎて、岩の間をぬって中岳に登ります。奥に立っているのは、象頭岩です。

象頭岩に向かって登る

 次に座象岩が現れます。岩の割れ目に生えているシュンランを、木枠で囲っています。

座象岩と保護されているシュンラン

 夫婦岩から、奥の亀尾山かめのおやまが見えます。

夫婦岩から亀尾山かめのおやまを望む

 中岳山頂到着です。こちらは、板でこしらえた椅子、机と、日記帳の箱がありました。

中岳山頂

 亀尾山かめのおやまへは、樹林地の尾根路を進みます。ハゼノキとヤマザクラの合体木の表示があります。

ハゼノキとヤマザクラの合体木

 亀尾山かめのおやま山頂は、南側斜面の木々が伐られて、瀬戸内海の眺望が抜群です。木製の手づくりの椅子とテーブルが並んでいます。

亀尾山かめのおやま山頂からの瀬戸内海の眺望

 ケルン、亀を頂いたポールがあり、日記帳とともに、山のマップが配布されています。

亀尾山かめのおやま山頂

 コバノミツバツツジが咲く山路を、展望地、海眺台場、行者山を経て東登山口へ降りていきます。

東登山路

 千坊川せんぼうがわ砂防公園に戻ってきました。キャンプ場の周りにも、コバノミツバツツジが咲いていました。

キャンプ場の周りのコバノミツバツツジ

 机と椅子、ポール、日記帳やマップ、杖、道標、案内板、岩名板、樹名板、どれも、元気ハツラツ登山倶楽部による遊び心があふれた素晴らしい手づくり品々です。著者がいつも登っている同じような花崗岩でできた低山の天山あまやまの山路整備にも、とても参考になりました。

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