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コラム11 天山から白山を望む
先日、天山山頂で、「ここから白山が見えます。冬は白くて目立ちます。」と教えていただきました。琵琶湖博物館で所蔵している江戸時代末期に絵師が浜大津からのパノラマを描いた「琵琶湖真景図」にも、白山が描かれている事実があります。琵琶湖を中心として山並みに囲まれた近江盆地に人々が住む滋賀県なので、県境の山ばかり注目して近江5峰などと浮かれて「コラム8 天山からの眺望」を記しましたが、県外の山を含めて仕切り直しの「天山からの眺望 Part2 県外の山遠望」が必要だと判断しました。
12月に入って、なかなかすっきりと晴れない日々が続きました。昨日2024年12月25日、滋賀県も福井県も天気予報は晴れと言うので、喜び勇んで10時ごろ天山に登りました。しかし、早朝は晴れていても、どんどん曇ってきます。何とか天山山頂にたどり着くと、北北東にかすかに白い山がかすかに見えます。上空の水蒸気も多そうで、飛行機雲が拡散して、空を曇らせます。また、地上は無風で、水蒸気が登ります。地面も濡れていたので、10時からと思ったのですが、もっと早く登ればよかったと後悔しました。
山頂には年配のご夫婦がおられたので、山の眺望の話をしながら、良く見えないながらにも、望遠で撮影しました。その後、山の眺望のARソフト、地理院地図を使って確認しながら、写真画像のコントラストを強調するレタッチに挑みました。
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天山から白山までの間に、丁度、標高1617mの能郷白山が聳えています。ただし、能郷白山が見えたかどうかは、今回確認していません。能郷白山は、ユキグニミツバツツジの咲く山です。
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地理院地図より
天山から白山までの断面図です。
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地理院地図より
標高303mの天山(滋賀県)から、石川県・岐阜県境の白山を始め、多くの岐阜県の山が見えていたので、同定した山座を、写真で紹介します。いずれも画質が悪いですが、今後、しっかりと撮り直します。
横山岳とその右奥に見える3座です。雪を抱いた姿を見て、三周ヶ岳は少しだけ横山岳の右の斜面から顔を覗かしているのがわかりました。横山岳は、ユキグニミツバツツジが多い山です。黒岳や烏帽子岳は、今回初めてその存在を知りましたが、尖って目立つ山でした。
・横山岳(滋賀県)標高1132m 距離64km
・三周ヶ岳(岐阜県)標高1292m 距離74km
・黒壁(岐阜県)標高1316m 距離73km
・烏帽子山(岐阜県)標高1242m 距離73km
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三周ヶ岳、黒壁、烏帽子山の山並みのアップです。
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金糞岳から右奥に見える2座です。金糞岳は、ユキグニミツバツツジの多い山です。白山は、なだらかな山体が確認できました。黒津山も、今回初めて知りました。
・金糞岳(滋賀県・岐阜県)標高1317m 距離61km
・黒津山(岐阜県)標高1193m 距離73km
・白山(石川県・岐阜県)標高2702m 距離139km
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白山のアップです。
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雪が降る前の白山も、県境の山並みの間から少し見えていることを確認しました。
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貝月山は、伊吹山の北尾根の間から、少し山頂を出しています。
・貝月山(岐阜県)標高1234m 距離62km
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近江盆地の内側から北部を眺めると、低山の上に登っても、県境の山に遮られて県外の山は何度も登った三周ヶ岳ぐらいしか見えないものだと思い込んでいました。しかし、天山からは、思いのほか岐阜県の山々が見えました。県内の横山岳、県境の金糞岳とともに、白山、三周ヶ岳、貝月山は登ったことがありますが、無名の岐阜県の黒壁、烏帽子山、黒津山は、初見で驚きました。今後、南部の三重県、奈良県、京都府の見える山も、山座を同定したいと思います。
こういった山座眺望の確認には、カシミールというフリーソフトで描画するのが一般的ですので、時間をつくって今後挑戦します。調べてみると、いつも見えている山に気付かない自分に、気付かされました。