で結局、森保Jは勝ち点いくつ取れば、2026W杯に行けるの? (その1)
日本代表・森保Jの2連勝で始まった2026 FIFAワールドカップ・アジア3次予選。日本は、オーストラリア、サウジアラビア、バーレーン、中国、インドネシアと同じグループC。6カ国がそれぞれの国とホーム&アウェーの2回ずつ試合を行い、上位2カ国が2026年ワールドカップの出場権を得られる。3位と4位は4次予選に進み、5位と6位は敗退となる。
もちろん森保Jが目指すのは2位以内である。しかし、「2位以内に入るには勝ち点をいくつ取ればいいのか分かりにくい」というファンもいるだろう。そこで 森保Jが2026年ワールドカップに行くために必要な勝ち点を考えていきたい。
答えから言ってしまうと、このような場合、「ホームで勝って、アウェーで引き分ける」ということを繰り返していれば、大体2位以内に入れるのだ。勝てば勝ち点3、引き分ければ勝ち点1が得られるのだから、5カ国を相手に勝ちと引き分けを繰り返せば、勝ち点は20となる。これが森保Jが当面の間、目指す合計勝ち点だ。
とは言っても、これだけでは説得力が足りないと感じるだろう。なので、もう少し詳しく解説をしていく。6カ国がホーム&アウェーの総当たり戦を行うグループCでは、全部で30試合が行われる ( 6 x 5 = 30 )。全ての試合が引き分けではなく勝負がついて終われば、30試合で発生する勝ち点の合計は90となる( 30試合 x 3点 = 90 点 )。もし全ての試合が引き分けで終われば、発生する勝ち点の合計は60となる( 30試合 x 2点 = 60 点 )。引き分けの試合が多いほど、勝ち点の合計は少なくなる。この60点から90点の勝ち点を6カ国で奪い合うのだ。
仮に、日本が全ての国とホームで勝って、アウェーで引き分けたとする。説明の簡略化のため、日本以外の国を強い順にA国〜E国とする。日本にとって困る状況は、A国とB国が勝ち点21以上をとってしまう事である。日本が5勝5分で終わると仮定すると、グループC内での勝ち点の合計は最大で85点となる。これは、日本以外の国同士が戦う全ての試合で勝負がついた場合(=引き分けが無い場合)に起きる。日本はこの85点の内の20点を取るのだから、残りの65点を5カ国で分けることになる。
A国〜E国は、それぞれ日本と一回ずつ引き分けるから、最低でも勝ち点は1ずつ得られる。このA国〜E国にとっての対日本戦以外に、グループCでは引き分けが起きないという仮定なのだから、A国とB国が等しく勝ち点を取った場合に最大となるのは、22点を取った時である(下の表を参照)。A国とB国ともに、7勝1分2敗の時である。C国〜E国は残りの21点( 65 - 22 - 22 = 21 )を分け合い、C国は最大でも13点である(C国〜E国の成績は、本題とあまり関係が無いのでこれ以降は省略する)。
A国 7勝1分2敗 勝ち点22
B国 7勝1分2敗 勝ち点22
日本 5勝5分0敗 勝ち点20
C国 4勝1分5敗 勝ち点13
D国 2勝1分7敗 勝ち点7
E国 0勝1分9敗 勝ち点1
確かに、この場合には日本は3位となり2026年ワールドカップの出場権がまだ得獲できない。しかし、これはA国とB国ともに、C国〜E国に対して全勝した上で、A国とB国との対戦が1勝1敗で終わった時にのみ起こる。A国とB国が、C国〜E国に対して全勝できなければ(敗戦もしくは引き分けした場合)、A国とB国の勝ち点は20か、それ以下となる。もしくは、A国がB国に2勝すると、A国の勝ち点は25となるが、B国の勝ち点は19となる(この場合日本が2位となり、2026年ワールドカップの参加権を獲得する)。つまり、「ホームで勝って、アウェーで引き分け」という形で勝ち点20を取ってしまえば、日本が3位以下で終わる可能性はかなり低くなる。勝ち点20を上回る国が2つ出てくることは稀で、日本の2026年ワールドカップ出場はほぼ確定と言っていいだろう。
今回は説明の簡略化のために日本戦以外では引き分けは起こらないとした。日本戦以外での引き分け試合は、グループCの日本以外の国が得られる勝ち点の合計を減少させる結果となる。つまり、日本戦以外での引き分け試合は基本的に日本に有利に働くと考えられる。今回は「目標は勝ち点20」と結論づけたが、これはそれぞれの国に日本が1勝はできる時の目標値だ。勝ち点20を獲得できたとしても、例えばA国とB国に対して全敗であれば、A国とB国が日本の成績を上回ってしまう可能性は十分に考えられる。また、「ホームで勝って、アウェーで引き分け」と表現したが、もちろん逆の「ホームで引き分けて、アウェーで勝つ」でも成績上では同じ結果となる。
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