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音を彫刻するテープフロー型サンプラー ・エフェクター・ルーパー ▶︎ t|so S-4
北欧の国デンマークはコペンハーゲンに拠点を置くメーカーTorso Electronicsの機材S-4 sculpting samplerを購入しました。
プリオーダーのBatch2にて予約注文し個人輸入しました。
S-4とは
The S-4 is a sculpting sampler designed to capture and transform sounds. Merging tape-era workflows with cutting-edge technology, the S-4 redefines sound mangling by providing a futuristic platform for crafting unique soundscapes and compositions, using samples and real-time audio processing.
google翻訳したもの
S-4 は、サウンドをキャプチャして変換するように設計されたスカルプティング サンプラーです。テープ時代のワークフローと最先端のテクノロジーを融合した S-4 は、サンプルとリアルタイムのオーディオ処理を使用してユニークなサウンドスケープと作曲を作成するための未来的なプラットフォームを提供することで、サウンド加工を再定義します。
ざっくり言うと、
4トラックルーパー、サンプラー、グラニュラーや歪系、空間系のエフェクター、フィルター、モジュレーターがあわさった機能
があります。
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付属品は
・ACアダプター、
・MIDIケーブル(タイプ A DINから3.5mm変換アダプター)
・下記画像のカード
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翻訳
S-4をご予約いただき、この旅にご参加いただきまして誠にありがとうございます。
S-4の開発は今後も継続していきますので、皆様のご意見をお待ちしております。Discordに参加してアイデアやフィードバックを共有してください。
また、ソーシャルメディアでS-4の音楽を共有して、愛を広めていただければ幸いです。あなたが何を制作するのか聞くのがとても楽しみです。
ありがとう!
Torso Electronicsチーム
【 購入した理由 】
・ヴィジュアルを重視したUIやデザインが好み
・音をエディットしやすいルーパーが欲しかった
・S-4を使用したライブルーピングに興味があった
・製品の紹介動画を見て音の加工に可能性を感じた
・サンプルを8ボイスのポリフォニックで演奏できる
・演奏しやすそうなのとメモリ容量(4GB)は自分にとって十分
・サイズが小さいので楽に運搬できる
・北欧の文化がそもそも好き
などが主な理由です。
とりわけエディット時に
ディスプレイに表示される
波形変化などの
ヴィジュアルは素晴らしく
音楽的な楽しさを堪能できます。
【 オススメできない理由 】
いきなりですが機能以外の点でオススメできない理由です。
①バグが多く、未搭載の機能が多い
→Discordのコミュニティを見るとわかると思いますが、フリーズする事例がたくさん書き込まれています。実際に筆者も
すでに3度フリーズ
しました。負荷の高い操作をすると起こるような感じがしますが、根本的な原因は不明です。
他には例えばTAPEモードからPOLYモードに変更し、再びTAPEモードにもどした際にSTARTとLENGTHの値を変更できなくなるバグがあります。
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また2024年7月4日現在、MIDI同期などまだ実装されていない機能が多いです。
今後のファームウェア・アップデートで改善されることを願うばかりです。
今の流行と言えばおかしいですが、完璧にテストが終わった機材を満を持してリリースするというよりも、
ある程度動作した段階で販売し、ユーザーにベータテスターになってもらってバグを報告→改善していくという感じが現在の主流
のようにも思います。
つまりs-4を現段階で購入するユーザー=ベータテスターというわけです(笑)
筆者は分かって購入しているので後悔はなく、満足度やワクワクの方が多いのですが、冷静にかつ客観的に考えると決してオススメできません(笑)
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エンベローブもある程度調整可能
②価格が高い
→筆者の購入価格は139,325円でした。(899ドル 送料無料)
それに加えて
・立替納税手数料1,980円(消費税 180円含む)
・輸入消費税8,300円
の10,280円を追加でオンライン決済しました。
ですので結局、149,605円かかりました。
人にもよりますが、この価格が機材の満足度に見あうかどうかだと思います。今のところバグや未搭載の機能が多いこともあり、
手放しでオススメできる機材ではない
と個人的に思います。
もしs-4を買うかどうか迷っている方は、円安が解消され、バグの修正も終わり、ほぼすべての機能が実装されてから購入するのがいいと思います。ただし、その頃にはもっと魅力的な機材がリリースされているかもしれません。
気持ちが熱いうちに欲しい機材を買うのはクリエイティブなモチベーションを上げることになりますが、逆に
時間が経過した後に、
その機材が欲しいかどうか
判断することも
余計な機材を買わない有効な方法
だと思います。
【 スペックや筐体サイズ 】
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m:cよりもひと回り小さいです
サイズ:242 x 156 x 39 mm
重さ:820g どちらかというと軽いです。(個人的主観)
ボタンやツマミの作りは問題なく可もなく不可もなく普通な感じです(個人的主観)
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ヘッドフォン端子はステレオミニジャックの仕様
インプット、アウトプットはフォン端子
スペック
• クアッドコア 1.5GHz プロセッサ
• 4 GB フラッシュメモリ(サンプルプール)
• 24ビット/48kHzステレオオーディオ入出力
• それぞれ 5 つのオーディオデバイスを備えた4 つの並列ステレオオーディオ トラック。
• トラックごとに 4 つのモジュレーター
• ライン入力 2 系統、ライン出力 2 系統
• 内蔵マイク
• ステレオヘッドフォン出力
• DINから3.5mmタイプAアダプター経由のMIDI入出力
• アナログ同期入力/出力
• クラス準拠の USB オーディオ インターフェイスを備えた USB‐C
• WiFi – Ableton リンク
• 高解像度 LCD カラーディスプレイ、3.5 インチ • 21個の触覚RGBボタン
• 9つの高品質エンドレスエンコーダー
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【 予約から商品到着まで 】
もしかしたら何かの参考になるかもしれませんので、予約してから商品到着までをざっくり書きます。
2024年
3月26日 公式サイトにてBatch 2を予約注文。5月末に発送予定。
その後、6月中旬に発送延期
6月25日
15:52 DHLから発送連絡
23:16 デンマーク コペンハーゲンから発送
6月26日
00:32 ドイツ ライプツィヒ着
08:11 ドイツ ライプツィヒから発送
6月27日
時間不明 香港着
6月28日
03:06 香港から発送
09:31 日本着
15:09 商品到着
海外それも間に他国を経由したにもかかわらず、発送から4日で届いたのでさすがDHLだと思いました。運送会社にもよりますが、個人輸入であっても商品到着までの日数はあまり障害にならないですね。
問題は輸入消費税などの関税が高すぎる
こと。円安が解消してくれるとその分相殺できそうな気がします。
【 おわりに 】
Synthdawgさんが制作されたメーカー公式のマニュアルS‐4 OS 1.0.4 aを一通り読み、内蔵マイクで声をサンプリングしたり、プリセットの波形をロードしてエディットしたり、MIDIキーボードをつないでポリフォニックな演奏を試しました。
バグが修正され、予定されている機能がすべて搭載されたら間違いなく使える機材になると思います。
機能的だけに絞ればすでにDAWのプラグインでS-4と同じことができるようですが、
ハードウェアで音楽をすることは
自分にとってすごく重要な体験
です。
これは他のハードウェアや楽器の組み合わせによる新しい音楽的なアイデアを生み出すことにつながるからです。
S-4を使って音の変化がわかるような動画や世界観のある作品を作っていけたらと思います。また今月はアンビエントのライブに出演するので、その時にも使えたらと思います。
短めの動画を撮影したらまた投稿する予定です。
お読みいただいて、ありがとうございました。
2024.10.31追記
ファームウェアをV1.1.0にアップデートしました。
その手順について書きました。
2024.11.23追記
ピアノソロ曲をS-4に通して音を重ね演奏動画を制作しました。楽曲については改めて記事を書く予定です。S-4の特徴のひとつでもあるグラフィカルな表示は触っていて楽しいです。
S-4の使用感などについて書きました。
2024.12.15追記
S-4とセミモジュラーシンセ「Modern Sounds Pluto」を使用して屋外でアンビエント・セッションをした動画を撮りました。
よろしければ綺麗な紅葉の色彩と一緒に午後のまったりとした音楽をお楽しみください。
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