48.株式会社中村製箔所 サイトレビュー
金沢箔を製造、販売している株式会社中村製箔所のWEBサイト。製品の品質の良さや職人技が感じられるような洗練されたサイトです。古典的なのと同時にモダンさも感じます。縦書きのように日本的なデザインと、海外の顧客へ向けて英語の翻訳も同時に記載する工夫など、見どころがたくさんあります。今回はこちらのサイトをレビューしていきます!
目的
金沢箔の購入促進
(国宝や文化財の修復、美大生や作家の作品作り、美容アイテムへの使用、インテリアや金箔資材への使用、販売する商品への使用など)
ターゲット
・国宝や文化財の修復など管理を担当している方
・美大生、作家
・金箔を使った商品を作りたい人
印象
和、モダン、スタイリッシュ、洗練された、
キャッチコピー
日本の金箔 金沢箔を、現代に
特徴
余白
広くてゆったりした印象があります。コンテンツ幅は広いものの、一つのコンテンツに対する余白が大きいです。写真とテキストの間隔が大きめにとられています。
配色
配色はとてもシンプルで、大体白と薄いグレーで構成されています。写真が黒か金ベースのものが多いので、綺麗にシンプルな配色の方が製品がより映えます。
グレーは少し明度を帰るだけでも、やぼったくなってしまいがちですが、このサイトでは柔らかめの色を使っていて、引き締める黒も入っているので、上手に洗練された雰囲気のある配色になっているのだなと感じました。
文字色で使われているグレーは、英語の文字に使われています。こちらはフォントサイズが小さいため、結構濃いめのグレーを使用しています。
フォント
"Noto Serif JP" 日本語ゴシック体
'Lusitana' 英語セリフ体 GoogleFontsから使用可
'Lusitana'
格式高い印象のある英文フォントです。Trajanっぽさも感じられます。比較的馴染みやすそうなので、洗練されたサイトではかなり使えそうです。ウェイトが2つしかないところが少し難点。
レタースペーシング
字間はあまり広くありません。上品な印象のサイトなので、字間が広い方が相性が良いのかなと思いましたが、文章量が多いのでそちらを配慮しての文字数なのかなと予想します。
メインビジュアル
メインビジュアルの画像にはすこしピントをずらした金箔が使われています。あえてピントを少しずらすことで、テキストを見やすくしたり、幻想的な印象を与えることができます。
右上にあるBUYのナビゲーションメニューは、ホバーすると上にぴょこっと動くような動きがついていてとても可愛らしいです。右側のナビゲーションはお品書きのような縦書きなのに対して、左側のロゴの下には英語で説明書きが書いてあります。この部分だけでもこのサイトがグローバル向けであることがわかります。
学んだポイント
・メインビジュアルの写真がジグザグに切り取られているのはなぜ?
モダンな印象に繋がるから。金箔は伝統工芸品でありながらも、美容品にも使用されていたりするので、金箔の新しいあり方をこのデザインで表している。
・背景色を縦で半分に割っているのはなぜ?
紙面のパンフレットのような印象を与え、情報の整理がしやすいから。また写真を上から重ねることでモダンな印象をあたら得られるから。
・h2が縦書きで、字間が広いのはなぜ?
このサイトでは縦書きと英語どちらも用いることで、製品の伝統とグローバル展開していることを視覚的に表している。h2でも同じように縦書き日本語+英字の組み合わせを使用している。
字間が広いのはゆったりとした印象を見せたいから。また上品な印象を与えるためにフォントサイズが小さい中でも、本文との見分けをつけることができるから。
・製品紹介のところだけ画像に影をつけているのはなぜ?
影をつけることで立体的が増して、より手にとるような感覚に感じられるから。また同様にカーソルをホバーした時に飛び出すような動きになっている。
・灰色の背景を敷いているのはなぜ?
このサイトは黒の画像を使用しているため、灰色を使うことで色が閉まるから。
感想
今回は株式会社中村製箔所のサイトレビューを行いました!伝統工芸品は昔ながらの高い技術を受け継いできたものですが、時が経つにつれて少しづつその在り方も変化していっているのだと思います。現在新しさの象徴であるようなWEBのサイトで、長い年月をかけて作られてきた工芸品が新しい在り方へと変化しているところを見ると、なんだかしみじみしてしまいます。伝統品もいつまでも愛されてずっと受け継がれていって欲しいと切に思いました。
サイトレビューから少し脱線してしまいました!このサイトもそんな伝統工芸品の新しい価値を示すような素晴らしいサイトでした。よかったらぜひサイトの方も覗いてみてくださいね!
今回はここら辺で締めたいと思います。ご覧いただきありがとうございました!
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