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空間に佇み、その発する言葉に耳を傾ける

建築学生時代に故・外山義先生の演習を受けたことがある。

「気になる空間にしばし一人で静かに佇み、その空間が発する言葉に耳を傾けてレポートせよ」とのお題。

(変わったこと言う先生だなぁ…)と思ったものの、文章を書くことは嫌いではないので、面白がってレポートを書いた記憶がある。

某所で一人、空き町家の実測調査をしていた時のこと、お昼過ぎに少々草臥れた私は、通り土間に向かって『みせのま』に腰を掛けた瞬間、その演習のことを思い出した。

言葉ではなかったけれども、何かを訴えてきた…ように感じた。

それはもしかしたら(もしかしなくても)私自身から発せられたのかな、とも思ったり。

実測調査の現場にて

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