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ささりな計画工房の足跡(1):演奏会の主催(自主企画)

ささりな計画工房は一級建築士事務所ですが、事務所を開設するにあたり、屋号に『建築』や『設計』という文字を入れませんでした。
そんな『ささりな計画工房』がこれまでに手掛けた仕事などをまとめています。
※投稿は順不同です。


うつろいの記憶、音のたわむれ
~杉山小児科医院 meets マンドリン音楽~

日 時:2013年11月16日(土) ←イベントは終了しています
場 所:登録有形文化財 杉山小児科医院
出 演:大西功造(マンドリン)、西村友里(ピアノ)
料 金:2,000円(前売・当日とも)
主 催:一級建築士事務所 ささりな計画工房

作成したA4サイズのフライヤー(これとは別に両面印刷のはがきサイズも作成)

私が事務所を開設するにあたり、やってみたいと思っていたことのひとつが、『歴史ある“建物”や“まち”』と『人』を『音楽』でつなぐということ。

『うつろいの記憶、音のたわむれ』と銘打ち、次のような企画内容としました。

1921(大正10)年頃に建設された『登録有形文化財 杉山小児科医院』で、同じ頃に日本で流行が始まったマンドリン音楽の演奏会を開催する。

耳なじみのある曲などを織り交ぜながら、1920年頃に作曲されたマンドリンのための音楽を中心とする曲目構成で、医院建物が建てられた当時の世界へと誘う。

2013年10月18日付で行ったプレスリリースの資料より

掲げたキャッチコピーは、こんな感じです。

魅力ある歴史的な建物で行うアコースティック演奏会『うつろいの記憶、音のたわむれ』の第一弾!

2013年10月18日付で行ったプレスリリースの資料より

杉山小児科医院は、私が子どもだった頃も含め、我が家が3世代にわたってお世話になってきた、思い入れたっぷりの医院でした。
この医院は後に、登録有形文化財に指定されることとなります。
閉院後はサロンとしての活用を模索されていることを知り、多くの人に末永く愛され親しまれる建物であってほしいとの思いから、演奏会の第一弾は是非ここで行いたいと決めていたのです。

演奏については、マンドリン奏者の大西功造さんに出演をお願いしました。
私が短期間ながらもマンドリン(正確にはマンドラ・テノール)のレッスンを受けていたという、実にかすかな縁だったのですが、快く引き受けてくださり、『医院が建設された同時期に作曲された楽曲を演奏してはどうでしょうか?』との提案もいただきました。

集客に不安がありましたが、フライヤーの作成と配布、ポスターの掲示、SNSでの告知、報道各社へのプレスリリースの実施、友人・知人への宣伝など、考え得る限りで出来ることはすべてやってみました。

有難いことに、奈良新聞さんが演奏会の記事を開催当日に掲載してしてくださり、それを読んで来場された方もいらっしゃいました。

2013年11月16日付の奈良新聞に掲載された記事

おかげさまで当日は満席となり、盛況のうちに演奏会を終えることが出来ました。

演奏された楽曲は次の通りです。

<日本のメロディ>
浜千鳥
宵待草
月の沙漠
蘇州夜曲

<イタリア映画>
ゴッドファーザー
太陽がいっぱい
Time to say goodbye

~休憩~

<マンドリンソロコーナー>

<マンドリンのための音楽>
アダージョ L.v.ベートーヴェン
幻想的なワルツ E.マルチェリ
夢 S.ラニエリ
ナポリ風狂詩曲 R.カラーチェ

演奏会当日に来場者へ配布した『本日のプログラム』より

当日こそ友人に手伝ってもらいましたが、それ以外の準備はすべて私一人でやることにしていたので、気苦労が絶えませんでした。

当初はこの企画について、「数年に1回くらいのペースで開催できれば御の字かな」と思っていたので、プレスリリースには『第一弾!』と書いたのですが、「演奏会を成立させることはなかなか大変だ」ということが分かったので、その後、演奏会の開催は出来ていません。

当時のことを振り返ると、反省点や改善点は多々ありますが、本業が本格稼働する前に、純粋にやりたいと思ったことを実際にやってみることが出来たのは、とても良い経験だったと思っています。

受付から見た演奏会の様子



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