神楽坂ささら

有名ブランドや人気ショップの社長、スポーツ選手、芸能人の方々を長年にわたり取材して蓄積された『成功ノウハウ』をベースに、『夢』と『希望』をテーマにした『童話』や『夢現小説』を書いています。別名義で某ミリオンセラー漫画の原作もやっています。

神楽坂ささら

有名ブランドや人気ショップの社長、スポーツ選手、芸能人の方々を長年にわたり取材して蓄積された『成功ノウハウ』をベースに、『夢』と『希望』をテーマにした『童話』や『夢現小説』を書いています。別名義で某ミリオンセラー漫画の原作もやっています。

マガジン

  • 夢現神社 〜全話〜

    自然派食品を取り扱っている会社「ナチュラルン」で働いているポンコツOL、ゆかり(32)。ひょんなことから訪れた『夢現神社』で引いたおみくじは、とんでもなく不吉なものだった。 
 その翌日、リストラ対象者が送り込まれる流刑地、物流倉庫へ異動させられることに……。そのうえ、超不吉なおみくじの呪いとも思える苦難の連続が、ゆかりに容赦なく襲いかかる。 
 失意のまま会社を辞めてしまうのか、それとも起死回生のミラクルは起きるのか──。

  • 金色のカラス〜全話〜

    毎日の生活に追われ、『夢』や『希望』が見つからない、叶えられない。 でも、充実した、幸せな人生を手に入れたい人たちへ贈る、『幸せに生きるためのチカラ』が織り込まれた、自己啓発ファンタジー小説です。

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☆ 神楽坂ささら ノ 作品紹介 ☆

 毎日の生活に追われ、『夢』や『希望』が見つからない、叶えられない。  でも、充実した、幸せな人生を手に入れたい人たちへ贈る、『成功するためのスキル』と『幸せに生きるためのエッセンス』を織り込んだ、『夢現小説』をお楽しみください。 【夢現神社】  自然派食品を取り扱っている会社「ナチュラルン」で働いているポンコツOL、ゆかり(32)。ひょんなことから訪れた『夢現神社』で引いたおみくじは、とんでもなく不吉なものだった。  その翌日、リストラ対象者が送り込まれる流刑地、物流倉庫

    • 『金色のカラス』 【第1章】 ピエロ 〜前編〜 /作・神楽坂ささら

      【内容紹介】 毎日の生活に追われ、『夢』や『希望』が見つからない、叶えられない。でも、充実した、幸せな人生を手に入れたい人たちへ贈る、『幸せに生きるためのチカラ』が織り込まれたファンタジー小説です。 バスケ部顧問の先生から受けた理不尽な仕打ちに耐え切れず、レギュラーを目指して頑張ってきたバスケットボールをあきらめて退部してしまう、女子高生の美咲。追い打ちをかけるように、父親が会社をリストラされ、失踪してしまう・・・。すっかりやる気を失くし、『な~~んか、つまんな~~い病』に

      • 【第10章】 エイヤ! 〜後編〜 【完結】

        第1章『 夢現神社 〜前編〜 』 前話 『 エイヤ! 〜前編〜 』 「ちょ、ちょっと待って!! 待ってよ、真紀子!!」  真紀子のあとを追いかけながら、 「なんで夢現神社を知ってるの? なんで真紀子も木札を持ってるの?」  大声で問いかけるも、真紀子は一心不乱に逃げる。 「私、もう恨んでないから話そうよ! ねえ、真紀子!!」  息切れしながら必死に呼びかける私に、 「アンタなんかと話すこと無い! 追いかけてこないでよ!!」  強い口調で返してくる、真紀子。  無性に腹が

        • 【第10章】 エイヤ! 〜前編〜

          第1章『 夢現神社 〜前編〜 』 前話 『 怨念 〜後編〜 』  一年後──。  本社の企画戦略本部室に配属されてからの私はめまぐるしく働き、クタクタに疲れ果てて帰宅する毎日を送っている。  企画戦略本部室での仕事は、私の苦手な企画力や交渉力のような脳みそフル回転の事業が多いので、精神的にかなり負荷がかかって胃薬のお世話になっている。  それでも、自分が立ち上げた大好きなエディブルフラワー事業のプロジェクトに携われて、しかも責任者にもなっているので、仕事自体は充実して

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        ☆ 神楽坂ささら ノ 作品紹介 ☆

        マガジン

        • 夢現神社 〜全話〜
          20本
        • 金色のカラス〜全話〜
          23本

        記事

          【第9章】 怨念 〜後編〜

          第1章『 夢現神社 〜前編〜 』 前話 『 怨念 〜前編〜 』  角角した横長五角形の凛々しかった姿は真っ黒に焼け焦げ、木面には亀裂が幾重も生じ、ボロボロ状態。 「ごめんね、木札ちゃん……」  私の手の平で横たわっている木札ちゃんがカタ、とだけ微笑む。 「でも、真紀子に裏切られたことをバッサリ断ち切るなんてできそうにないよ……」  超弱気の私に、木札ちゃんが最後の力を振り絞るように、弱々しい3Dホログラム文字をうっすらと宙に浮かべる。 『悪い出来事を断ち切るには……』

          【第9章】 怨念 〜後編〜

          【第9章】 怨念 〜前編〜

          第1章『 夢現神社 〜前編〜 』 前話 『 裏切り 〜後編〜 』  木札ちゃんから、 『外界は己の心から生じる!!』 『邪心が正心を喰らう!!』  の2つを教えてもらった私は、だったら正心──良いイメージだけを心の中で……と頑張った。  でも、成功しているところや良いイメージを思い浮かべても、すぐにダメになる、失敗するイメージのほうが大きくなってしまい、ため息の連続だった。  一方、私の企画をぶん奪った真紀子はというと、企画戦略本部室の中にエディブルフラワー事業プ

          【第9章】 怨念 〜前編〜

          【第8章】 裏切り 〜後編〜

          第1章『 夢現神社 〜前編〜 』 前話 『 裏切り 〜前編〜 』  真紀子が、私と優子の企画を盗んだ……?  あの出世頭の切れ者の真紀子が……?  そんなこと、信じられない……。 「ゆかりさん、大丈夫ですか?」 「……大丈……夫……」  本当は全然、まったく大丈夫ではなかったけれど、とてつもなく動揺していることを、優子に知られたくなかった。 「それでですね、企画戦略本部室に今日、何度も電話を掛けたんですよ。秋田さんに一体どういうことなのかを問いただそうと思って。で

          【第8章】 裏切り 〜後編〜

          【第8章】 裏切り 〜前編〜

          第1章『 夢現神社 〜前編〜 』 前話 『 ソールドアウト 〜後編〜 』  十日間に及んだ、エディブルフラワーの試食販売フェアーは大盛況のうちに幕を閉じた。  トータルで売れたエディブルフラワーの数は、優子がメールで宣言していた通り、1000パックを超えるという驚くべきものだった。  しかも、エディブルフラワーを『おまけ』で付けたお弁当やお惣菜も普段の5倍もの売れ行きで、臨時販売していた平川あざみさんの本もかなり売れ、出版社が重版を考えているほどだった。  自分の企画

          【第8章】 裏切り 〜前編〜

          【第7章】 ソールドアウト 〜後編〜

          第1章『 夢現神社 〜前編〜 』 前話 『 ソールドアウト 〜前編〜 』  深夜遅くまでかけて、なんとか『エディブルフラワー試食販売フェアー』の企画書を作り終えることができた。  でも、店長の優子に企画書をメールで送信しようとしたその矢先 ──。  イケイケゴーゴーだった心に、急ブレーキがかかり、送信するのをためらわせる。  前回のフェアー企画が惨憺たる結果に終わったせいで、優子が本社の統括部長に呼び出され、叱り飛ばされたことを思い出したのだ。  もしも、今回のエデ

          【第7章】 ソールドアウト 〜後編〜

          【第7章】 ソールドアウト 〜前編〜

          第1章『 夢現神社 〜前編〜 』 前話 『 八つ当たり 〜後編〜 』  失敗ととらえて夢をあきらめてしまうか、それとも夢を叶えるための『養分』とするかを決める、重要な分岐点に立っていることを『夢現神社』の神主さんに教えてもらってから、一週間後の日曜日──。  私はひとつの目標を立てて、再び歩き出すことを決心した。 「一人でも多くのお客さんに、エディブルフラワーの魅力を知ってもらう」  一週間前に木札ちゃんから教えてもらったアドバイス 『うまくいったことだけに集中!!

          【第7章】 ソールドアウト 〜前編〜

          【第6章】 八ツ当たり 〜後編〜

          第1章『 夢現神社 〜前編〜 』 前話 『 八ツ当たり 〜前編〜 』 「宝くじに当選して三億円を手にした人たちが全員、幸せになったとは限らんがじゃ。もしも、『夢』や『志』を持たない人間が三億円という大金を手にしてしまったら、お金が持つ凄まじいエネルギーに呑み込まれ、身の破滅という大不運に見舞われてしまうがじゃ……」  目を見開き怖い顔で話す神主さんの両手の上で、カタカタカタと木札ちゃんが小刻みに動き出す。 「おお、すまん、すまん。話が逸れてしまったことを、木札が怒ってい

          【第6章】 八ツ当たり 〜後編〜

          【第6章】 八ツ当たり 〜前編〜

          第1章『 夢現神社 〜前編〜 』 前話 『 ヘタレモード 〜後編〜 』  エディブルフラワーのフェアー企画が終了した一週間後の日曜日。  私は殺気にも似た怒りを覚えながら、『夢現神社』へ向かっていた。 「なにが、夢を現実に叶える極意よ……最悪な状況になっちゃったじゃない!」  一ヶ月ほど前、超ヘタクソな文字で『夢現神社』と書かれたのぼりに興味を引かれ、ふらふらと立ち寄ってしまったことから、私の最悪な転落人生が始まった。  汝、遠くへ飛ばされ、ひどい仕打ちを受ける日々

          【第6章】 八ツ当たり 〜前編〜

          【第5章】 ヘタレモード 〜後編〜

          第1章『 夢現神社 〜前編〜 』 前話 『 ヘタレモード 〜前編〜 』 「な、なんなの……!?」  椅子から立ち上がって振り返ると、さっきまで壁にぶら下がっていた『木札のお守り』がベッドを飛び越え、フローリングの床の上に落ちていた。 「どんだけの大ジャンプなのよ! ていうか、着地に失敗してんじゃん……」  床から木札を拾い上げると、木面がグルグルと渦巻き出し、ゆらゆらとした3Dホログラム文字を宙に浮かべる。 『未来を悩んでも意味無し!!』 「そんなこと言ったって…

          【第5章】 ヘタレモード 〜後編〜

          【第5章】 ヘタレモード 〜前編〜

          第1章『 夢現神社 〜前編〜 』 前話 『 挑戦 〜後編〜 』  エディブルフラワーのフェアー企画に全面協力することを優子に約束した私は、あの日から五日も経っているのになにも行動を起こせずにいた。    理由は二つ。  ひとつは、物流倉庫の鬼瓦センター長が恐くて、なかなか有給休暇の申請を言い出せずにいたこと。  もうひとつは、今回のフェアー企画のために、エディブルフラワーを買い取りではなく、委託販売の形で協力してくれる生産者さんとどうやって交渉しようかと悩んでいたからだ

          【第5章】 ヘタレモード 〜前編〜

          【第4章】 挑戦 〜後編〜

          第1章『 夢現神社 〜前編〜 』 前話 『 挑戦 〜前編〜 』  統括部長とは関係のない部署で、エディブルフラワーの販売企画に興味を持ってもらえそうな知り合いが、本社にいないだろうか。  いた……。  とんでもなくスペシャルな人物の顔が脳裏に浮かんだ。  秋田真紀子 ──。  私と同期入社の十年目にして、一番の出世頭だ。  真紀子が勤務している部署は、会社の花形である企画戦略本部室。 『ナチュラルン』全社員の中で、選りすぐりの切れ者ばかりが揃っている部署だ。

          【第4章】 挑戦 〜後編〜

          【第4章】 挑戦 〜前編〜

          第1章『 夢現神社 〜前編〜 』 前話 『 トラウマ 〜後編〜 』  翌週の月曜日、私は物流倉庫へ行かなかった。  向かった先は、本社。  私が十年間勤めていたお店も含め、数店舗の直営店を取り仕切っていた地域マネージャーへ、三日間かけて作成したエディブルフラワーの販売企画提案書を見せて、企画会議に掛けてもらうためだ。  地域マネージャーは私より二つ上の代にあたる男性の先輩で、とても穏やかな人だったので、私の話をちゃんと聞いてくれるに違いない。  一昨日、地域マネージ

          【第4章】 挑戦 〜前編〜