統合失調症患者として生きる 3
今回は保護室で過ごした時のことを書きます。
入院する前に冷房のない実家におり、涼しくなるためと熱中症にならないためにと水をよく飲んでいましたが、医療スタッフからは「山茶花さんは水を飲みすぎる」と見られて、保護室の水を止められてしまいました。
保護室の洗面台はセンサー式の蛇口で、また、室内にあるトイレも外から操作して流せるようになっていました。
飲みたい時に水が飲めないので、冷房をかけてもらうように頼みました。部屋には換気扇がありましたが、換気扇をかけてもらっても息苦しい気がしたのです。冷房をかけてもらうと楽になりました。
部屋の中の様子をモニターされていると書いたように、かけ布団をかぶっていると外から
「寒いですか。冷房を止めましょうか」
と言われました。それでも冷房を止めないようにお願いしたことを覚えています。
入院の翌日だったと思うのですが、午前中に病棟の地階で内科の検査を受けました。その時に妊娠していない結果が出ていたと後に母から聞かされましたが、生理が来ないので妊娠しているかどうか別の病院の婦人科で検査する必要があり、義母が付き添うことになるという話がありました。
この時は、隣の部屋にいた男性患者に話が筒抜けで、その方が
「子どもの作り方を教えて欲しい」
と看護師に言い、
「できません。看護師ですから」
というやりとりをしていたのを覚えています。
当時の夫が保護室に面会に来ていて、座っている彼になんとなくまたがったのですが、それをスタッフさんから、セックスしていると誤解されたのかもしれません。
婦人科に行く予定の日の朝になって出血があり、行かなくて済みました。
保護室で過ごした時の不満が二つあります。
一つめは、蛇口の使い方を正確に教えてもらえなかったことです。
蛇口はセンサー式と書きました。あるスタッフさんがセンサーをこすりながら「このセンサーは反応が悪いんです」とおっしゃったので、「触ると水が出るセンサーだが反応が悪いのだ」と誤解しました。
清掃に入られた方の動きを見て、少し離れたところに手やものをかざすと水が出るのだとやっとわかりました。
入院当日の盗聴器が云々もあり、まぎらわしいというか正確でない話をする病院です。
二つめは、朝に顔を拭くために渡されるタオルのことです。
タオルは、病棟に持ち込んだ自分のもので、加熱した状態で渡されていました。おそらく使用後はそのまま干していたのでしょう。
ある日、生乾き臭のする状態でタオルを渡されました。気持ち悪かったので使いませんでしたが、渡してきた女性看護師さんには使ったと嘘をつきました。看護師さんが「本当に使ったんですか?」と念を押してきたのを覚えています。
「いつもと違って生乾き臭がするから使いたくない。加熱して欲しい」と言えばよかったですが、うまく言葉にできませんでした。
もしかしたら、あえて加熱しないで渡して怒らせたかったのかもしれないと思います。妄想ではないかと言われればそれまでですが、ケアする立場の人がケアされる立場の人をいじめることはあると知っているので、疑ってしまいます。
保護室でよかったことは、広いので体操ができたのと、寝ている時の見回りが「部屋の外から見て、寝ているようだったらよしとする」だったことです。