参天台五台山記読記034
十二日(辛卯)
本日は快晴に恵まれた。卯時に出発し、十五里進んで、辰時の三点に、同県の仙桂鄉に到着した。そこには石造りの阿弥陀堂があり、これは寿昌寺の僧正明知大師の弟子、行者性李が建立したものだった。
例の童行(寺院で働く未成年の在家者)がお茶を勧めたが、茶器が穢れていたため、飲まなかった。さらに十五里進み、申時に新昌県の境界を離れ、台州の天台県に入った。ここは関嶺と呼ばれる高山の山頂だった。関嶺を通過し、一里ほど離れた鄭一郎の家に宿を借りた。
七時には勤行を終えた。輿に乗っている間、お経六巻を読誦した。
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