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参天台五台山記読記045
その後、花頂から降りて、山元に到着した。渓流に沿って下り、步雲亭に着いた。また、渓流のそばを歩いて石橋に到着すると、ただっ広い道場があった。
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まず、等身大の白道猷尊者影像を礼拝した。金色堂の三面に十六羅漢の画像が掛けられており、堂内で焼香して礼拝した。道猷尊者は第三果を成就した人物だとされている。ずいぶん昔の晋朝初年に、中天竺の大那爛陀寺沙門白道猷は、流沙(砂漠地帯)を渡り歩き、遠路はるばるに五台山を参拝し、また天台赤城山までに遍路した。山神を従えさせた後、石橋を渡った際、五百大阿羅漢を目の当たりにし、礼拝供養したと伝えられている。それは、尊者の形像をそこに安置された訳である。庵主印成闍梨と知事は顔を出し、点茶を振る舞ってくれた。僧堂の宿は多くあり、回廊も結構あった。
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