受け入れることの難しさ
娘の素人診察により、おそらく目が見えていないと分かった風太。
慌ててインターネットで犬の視力検査の方法を検索しました。
まず、ティッシュを顔の前から落として、目線がそれを追うかどうか。
→ 風太の目には白いティッシュ自体が見えていないようで無反応でした。
次に、手のひらを目の前に近づけたり離したりしてみる。見えているのであれば、近付いた時に目をつむるはず。
→ 手のひらを眼前にかざしても、目はぼんやり開いたままでした。
娘が再び素人判断を口にしました。
「きっと一時的に見えなくなっているだけだよ。動物病院行って、診察してもらって目薬もらったらきっとよくなる」
わたしも頷きながら、その判断を無理やり信じて(正確に言うと信じようと努力して)、翌日眼科専門医がいる動物病院に風太を連れて行きました。
「右目の眼圧が66 左の眼圧が53です。正常眼圧は20までなのでびっくりするほどの異常値です。緑内障による高眼圧、そして両目とも網膜剥離を起こしています。網膜は完全に剥離しているので、多分見えるようになることは難しいです。」
獣医さんは続けました。
「わんちゃんの場合、緑内障や網膜剥離で視力が落ちていることを飼い主さんが気づくのはかなり難しいと思います。気づいた時にはもう手遅れで、うちに来られるわんちゃんも残念ながら、ほとんどが診察する時には失明しています」
緑内障?
網膜剥離?
それって人間の目の病気では?
風太はいつからそんな病気にかかっていた?
何故もっと早く気付かなかったのか、その後悔が激しく襲ってきて、獣医さんに何の言葉も返せませんでした。風太を抱きしめながら、ぼんやりと立っていることが精一杯でした。
ひとまず、視力回復のため、わずかな可能性にかけて、その場で注射をし、1日3回の点眼をし、2日後に再度診察の予定となりました。
朱雀さん、写真お借りしました。どうもありがとうございます。