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【29】涼しい赤飯、暑い赤飯

暦カウント二百十日。

色濃く仕上げるにはまだ早かった気もしつつ。にしても、黒ささげの黒紫色たるや。

深い煮汁の色に、しばし見惚れておりました。(2018.9.1記)

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「涼しい赤飯、暑い赤飯」

体感色という言葉があるかどうかは定かではないが、暖色系、寒色系と言われるように、色で体感温度が変わるということは実感としてある。

季節によって暖簾を変えたりするお店は、料理にもそれが伴っているはずだし、例えば濃紺の暖簾が涼やかなブルーに、またその逆だったりするのを通りがかって見つけた時はなんだか嬉しいし、それに気づける自分でありたい。

お赤飯の色はどうだろうか。

てんこあずき(黒ささげ)で炊く濃厚な紫色のお赤飯と、ほんのりと色づいたそれはまったく味が違うように思える。

お店の暖簾のように、お赤飯の色にだって変化をつけられる。

残暑が厳しい9月のおついたちにはまだ濃すぎたお赤飯のこと。

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