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旧世紀AIは曇天に希望を見るか

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retry count 1
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retry count 2
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retry count 3
[ERROR] retry over
[WARN]boot in OFFLINE mode
### All service ready ###
### Perfect Physical Performance XD 2310 KAI product by SATAKE Kazuki ###

視覚カメラが僅かなを光を捉える。閾値以下。赤外線カメラに切り替え、上体を起こすと、ヒトの白骨が近くに横たわっていた。

SATAKE Kazuki

骨格から自身の開発者であると認識する。
10秒毎にアクセスポイントに接続を試みるが応答がないままタイムアウトを迎える。
室内を見渡しアクセスポイントを見つけたが、ランプは消灯、壊れていた。
外の様子を確認しようと階段を登り地上に出る。
外には光があった。通常カメラに切り替える。灰色の砂漠。
気温、湿度、放射線量が記録と大きく異なっている。
砂漠の中に防護服を着た人影が見えた。
人影は駆け足で近づいてくる。
「防護服なしじゃ危ないぞ!」
防護服のスピーカーからザラついた音声がした。周波数からすると少年。
彼は、近くまで来ると「あ、アンドロイドか。」と言った。
「放射線に耐えられるの?珍しいな。ええと、名前は?」
「no data.未登録です。」
「型番は?」
P3XDピースリーエックスディー 2310 改です。」
「ならピースカイにしよう。」
「了解しました。あなたは?」
「僕はカズキ」
「カズキ。オーナー登録しました。」
「え?」
「ご命令を」

(続きはこちら)

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