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「雷風」へのご感想をいただきました☆(1)
先日アルファポリスにて公開した『おやこ見習い帖』スピンオフの「雷風」、読みにいらしてくださった皆様、まことにありがとうございます。
noteにて交流させていただいている潮田さまが、素晴らしいご感想をお寄せくださいましたので、ご紹介いたしたく…
いやもう本作より読み応えがあるご考察です。ぜひどうぞ♪
作中で引用している崇徳天皇(上皇)の歌は、百人一首に収められている有名な一首です。
この歌の解釈は諸説あるそうです。ままならぬ運命によって引き裂かれた想い人に、また会える日が必ず来ると歌っているというものと、皇位を追われ、院政を望みながらも弟との権力争いに敗れ、讃岐に配流となった上皇が、必ず返り咲いてみせるという執念を密かに込めたというもの。
崇徳上皇は幼い頃より罪なく父帝に疎まれ(実は曽祖父白河上皇の子であると噂され父帝に憎まれた)、不当な扱いを受け続けて苦汁を舐めた人でして、讃岐の地で非業の死を遂げた後は怨霊となったという伝説があります。それだけ非道な仕打ちだったと周囲が認識していたことの表れなのでしょう…。
この「瀬をはやみ 岩にせかるる…」という歌を宗靖が思い浮かべた背景には、崇徳上皇の身の上と自身を重ね、彼の切なくも一途な思いを歌った歌に共感を覚えたからでしょう。
しかし、権力闘争よりも、統治者の天命を全うすることに道を見出そうとするところは、上皇とは異なるところ。
上皇の悲劇に共感しつつも、憎悪と破滅を退け、拒否する。宗靖とはそういう人物だろうと思いながら描いたラストです。
この雷風ですが、潮田さまが「雷風はLifeと読める」とおっしゃっていて、天 才 で す か !と思いました(作者には全く意図がなかったです←おい)。
宗靖の人生…深い…!
ちなみに、この雷風は『おやこ見習い帖』にて青馬が乗せてもらっていた宗靖の愛馬です(名前を出すスペースがなく…)。土の研究が大好きな代官の村上についても、久弥と宗靖の対話の中でチラっと触れています(こちらも名前を出す余裕がなく)。
今回登場させることができて感無量です。何より宗靖の乗馬シーンが書けて満足…。
高崎藩の礼子姫ですが、こちらは実在の人物ではありません。宗靖の好みのタイプってどんな女性かなと頭を捻って描きましたが、書いていて楽しいお姫様でした。また後日譚にできたらいいなぁ!
(「雷風」は下記にて無料でお読みいただけます♪↓)
潮田さま、素晴らしいご感想に心より感謝申し上げます!
また少しずつスピンオフを書いて行きたいなと思いますので、お楽しみいいただけたら幸いです♪