裏切り。⑦

僕はその生活を続けた。
サッカーをしながら悪友と遊び、タバコに喧嘩、万引き、バイクの窃盗に無免許運転。思い付く事は全てした。
その頃はそれが楽しかった。
小学四年になる頃には学校で悪友以外で僕に関わろうとする人は居なくなった。
それでも良かった。
サッカー仲間と悪友が居たことが心の支えだった。
だが、それを良く思わない別のグループが居た。
この出会いが初めて学校側と家族に悪事を知られる原因となった。

僕達グループと別グループは仲が悪く、お互いに関わる気もなかった。
それが得策だと皆が思っていた。理解していたからだ。

ある日事件が起きた。
グループ同士とうとう喧嘩が起きたのだ。
理由は肩がぶつかったと言う理由。
ぶっちゃけ理由なんてどうでも良かった。喧嘩出来ればそれで良かった。
それからは、毎日顔を合わせば喧嘩するようになった。
ある日僕はある提案を悪友達にした。
親の睡眠薬を別グループのリーダー各のやつ二人に飲ませる提案だった。
それに同意した友達と計画し、給食に五粒づつ混ぜる事になった。

三日後。その日がやってきた。
その日の給食はシチューだった。
僕はあらかじめすり潰し粉々になった薬を用意していた。
配る時、僕は悪友と一緒に二人のシチューに混ぜた。
二人は大盛のシチューに喜んでいる。なにも知らずに。
二人は美味しそうに食べていた。

五時限目。
二人は眠っている。先生がいくら起こそうが全然起きない。
先生が焦っているのが見て伺えた。
その時、別クラスの先生がやって来た。
「うちのクラスの生徒の様子がおかしくて。」
「うちのクラスもです。救急車を呼びましょう。」

僕は焦った。
救急車と言う事は必ず大きな問題になると理解したからだ。
「やばい。どうしよう。」
僕はこの時初めて後悔と言う感情を植え付けられた。

この事は当然、病院、学校にバレた。
学校は犯人捜しを始めた。別のクラスの先生が教室に入って来て何やら耳打ちをしている。
先生は僕を見ながら。

この時僕は「バレたな。」と思った。
後から知ったが、悪友が泣きながら名乗り出たらしい。
僕と悪友は校長室にそのまま呼ばれた。

そして親を呼び出された。。

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