[社会経営学とは]推敲1
はじめに
この冊子は、本(出版予定)の社会経営学の章の一部構成を転載したものになります。
部分的な転載になるので内容が分かりにくい箇所があると思いますがご了承いただけましたら幸いです。
社会経営学とは?考え方
(社会への)開かれを誘う学問
世の中、人間関係、組織、付加価値の作り方、企業や個人の評価の仕方・され方・・本当はこうだった/こうなんじゃないか?と問う学問
good side/dark sideの両面を理解する いいとこ取りはできない
変化の時、元々あった良いものは損なわれ/損なわれていないか
小さな企業や組織〜大きな企業まで有効な処方箋を記載
現状分析 社会構造の説明 背景 処方箋の順番で提案、問題解決していく
社会への開かれ、世界への開かれは、アートと学問の領域 宮台先生
企業(起業)も同じような機能を持ちうる
つまり体験した人に傷をつける 元々、本来は、こうあるべきなんだ! そうして、元の世界に戻れなくする
そういう経験のある人間がどれだけ整うかが、会社という組織の存続やその社会の存続を高めるだろう(感じ取れる個人の生育環境の問題(もつまるところ社会の問題)と、そういう機会を提供できる社会の問題)
集団として、生き残るには、一部の開かれた人間、逸脱できる人間が不可欠 ありの例も同じ
“会社”への考察
会社は利益を創出する箱である これは会社である以上、至上命題
社会状況に応じ、企業に求められる”機能”(後で説明します)も当然変わる
コミュニティ/reskillingの場も担ってきた
できるだけ”タブララサ”の新卒を求める日本vs経験・即戦力を求める欧米
地域がなくなった(参考は〜)今、人々に勇気や生きる力をもたらす、出会いや機会を与える機能ももっている(担っている)
Job型雇用の波 / 派遣・業務委託
goodside/badside
自己実現としての会社? ただお金を稼ぐための会社?
楽しい会社を求める若者(参考:pivot) そう思わせられないと入口にならない会社 体験デザイナーとしての考察が求められる経営者
若い世代の志望動機の変化
就職活動の変化
集団就職
縁故就職
就活の誕生:テクニックvsテクニック
インターン就職
また異なるあり方として
ボーイング
ディズニー
Google
クチネリ *後述
社会・アーキテクチャがあって会社に、そして人に影響する
社会が会社を作り、社会/地域と会社が人を作り、その人が国家を形作る(投票などを通して)
けどそのアーキテクチャを作るのもまた人 どこから手をつけるか・・地域と会社からスタートさせたい この本の趣旨としては、「会社が変われば社会が変わる」ことを希望し意図する
企業(第3セクター含む組織)において、そのアーキテクチャーをデザインするための学問
今重要なのは、利他的な動機、倫理、哲学を持った経営
アンケート 「経営者は信頼できるか」への各国の回答
日本とアメリカの違い
信頼されていなければ何をやっても逆効果
会社として
なぜこの企業(組織)を運営させるのか
雇用をうむ?ではその雇用は幸せを生んでいるか?good side /bad sideの考察
ダメな社会構造を補填する会社ならば、ない方がいい?
人への信頼を失ったり、市民として生活に関わる・貢献するパワーを失ったりする
パーパス・バリュー・ビジョン
パーパスは内から湧きあがるものか
目の前のことに一生懸命対応してきて、自分ことに引きつけて答えられない、考えられていない経営者・経営陣もいて、そのしがらみを解く一つのヒントになるのも社会経営学
まずはコスパでも良いかもしれない あくまできっかけとして
そのきっかけを通して、正しいことをやるのが優位性になっていて、心地いいことに気付ければok
それが”calling”だと思えるか 幸せを望むならcallingを見出し行うこと
バラバラの価値観、倫理観、仕事感をもつ従業員に対し、ストーリーをもたらし、皆を繋ぎ止め、一つの方向へ向かわせる
後述する「リーダーの役目」そのもの
それを、毎日のように思い出させる工夫
結果として、従業員が「(自分の勤める)このお店に本気で来て欲しい」「このサービスほんといいから使ってほしい!」と思わせられるか ブランディング業界で、インナーブランディングともいう
従業員としては
優秀な人材は、早々にダメな会社を見限って、(自分にとってでなく、社会にとって)良い会社にうつれば、それが世直しになる
仕事を通して自分の心が満たされる、仕事するほどに人として良くなっていく、ことができるのが重要 しかもそれは状況によって変わることもある
感染させてくれる素晴らしい上司、社長がいるかどうか?が一番重要 ガチャでなく可能な限り見抜く、努力を この見極めの眼を若いうちから養っておく
また、やりがい搾取にご用心
ブルシットジョブより、その職種の社会的貢献を紹介
研究者 9.0
エンジニア0.2
弁護士-0.2
金融機関 -1.5
多くの場合、経営者/経営陣の問題が多いい
けれど批判をするだけでいいのか?
それを批判する側の、批判のレベルをいかにあげていけるか?
歩み寄る、理解しあうことは、どう可能か?
人の幸せもそれぞれでない部分もある(つまりこうなったら幸せっていうのがある)中で、企業の中で働く人もそれぞれでなく統一したセオリーがあり得る
「いいね」もらって喜んでいるその感性がやばい(宮台氏)
人の幸せは、仲間がいること、孤独でないこと
企業での人の幸せは、自立(課題 時間 方法 チーム決められる)、熟練、心理的安全(存在が認められている) ダニエル・ピンク
ただ生きるだけでは意味がないかもしれない? どういう環境で育ったかの価値観の問題
会社はどう考えるべきか? 続けることが目的?
長ければいい、というものでもなさそう
けれど、長いほど、知恵・伝統があって、コスパ・損得を超えられる可能性はある その逆の融通が効かなどえらいデメリットもある
良い知恵、悪い知恵を見抜けるかが肝要
保護すべき会社・政策、保護されすぎている会社
保護を受けて延命する会社 非常事態では然るべき だけど本来は(元)社員がリスキリングできれば、潰れて、新陳代謝が起こった方が良い部分もある 生産性が高くないのに潰れないから、生産性が高まらない より生産性の高い会社や組織が勝てる構図になっていない
会社内 < それをつつむプラットフォーム
プラットフォームの維持が重要なのに、会社内の論理だけ その中の座席争いに勤しむだけ
このプラットフォームの存在・恩恵に自覚があること 近代の条件と言える
会社がここに影響を及ぼすのは、そのシェアの10%以上〜獲得してから そのような会社がいい試みをしていけば、周りも模倣し始めるかもしれない
なのでまずは現行のプラットフォームで成功を そしてそれを覆す、よきものにしていくことが、求められるエリート
そのプラットフォームを維持しようと思えるか?顧客も、ステーホルダー、環境含め、維持に貢献できるか?
日本製を固守し、工賃を上げる鎌倉シャツの例
今より悪くなっちゃうんだったら、このままで良い 若者も、弱者も、非正規も、現体制を維持する方向へ
働き方 『日本社会の仕組み』より
大企業型・地方型・残余型
学歴 自分の方が仕事内容より頭いい 日本が最大3割
3つの層 命令(熾烈なposition争い)・事務・肉体 職務の平等 <> 日本:社内の平等
「見えない人々(invisible people)」是枝さん 過剰包摂
誰が困っているか分かりにくい スタバの例
表に出しにくい文化、表に出しやすい文化
会社の場合どうか 総務部、社労士さんのところに情報あるだ
経営がどこまで拾えるか マネージャーがいかに、勇気づけ、構造的な問題であれば対応を会社に提案できるか
マネージャーは、会社がそうしている必然性(がもしあれば)を社会学の文脈から、一方でメンバーの事情もヒアリングし、その落とし所を提案するのが仕事
尊厳ある労働の哲学
クチネリ氏より
利益ではなく人間至上主義の価値観が、人々の労働意欲を高め、職人技を磨き、結果的にブランドの発展へ実を結んだ。
尊厳が責任感を育み、責任感が創造性を生み出す
手仕事と職人技にこそ、人間性と美の探求の根幹があると説く
「仕事の時間を減らしてください。そして毎日、頭を休ませ、魂と心のための時間をつくってください。人間として、幸せを感じながら暮らすために」
世界と自然への向き合い方
第14代ローマ皇帝・ハドリアヌスが残した「私は世界の美に責任を感じた」
作り出すのでない、伝承する 自然と世界に対する、門番のような役目・心持ち 所有者でなく管理者
自然のそばで働く意義 人間にとって大切な価値の継承が未来への鍵
直営店で売れ残った衣料品をすべて無償で寄付するプロジェクト「Brunello Cucinelli for Humanity」
アンドレ・コント・スポンヴィル氏より
クーリエに掲載記事より抜粋
なぜ企業に哲学の導入を求める声があるのか。
それは、「哲学すること」が人間の営みの一部だからです。哲学するとは、自分の人生を考えることであり、自分の考えに従って自分の人生を生きることなのです。
経営者でも、中間管理職でも、自分の人生や仕事について考える必要性を感じていない人がいれば、その人はすぐに仕事を変えたほうが良いでしょう。
労働とは単に金を払って(もらって)発生する財・サービスのこと
「神があなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい」と書かれているのです。愛には道徳的な価値があります。労働にそんな価値はありません。労働には商品としての価値があるだけです。
「仕事をするから人間は尊厳を持てる」と考える人もいるようですが、そういう人は、尊厳についても、人間についても何もわかっていません
マネジメントの哲学とは
人間とは何かを理解できるようにすることです。管理職とは何でしょうか。それは他人を働かせるのが仕事の人のことです。この仕事が厄介なのは、その他人が、できれば働きたくないと考えているからです。
失業者になるよりはマシだから働いているけれども、年金生活者として暮らせるなら、どこそこの企業で働きたいとは一切思わない人のほうが圧倒的多数です。
「御社の従業員が宝くじで6000万ユーロ(約78億円)を当てたとしたら、だいたい何パーセントくらいの人がその後も御社で働き続けますか」すると、ほとんどの場合、答えは「ゼロ」です。
従業員のほぼ全員にとって、仕事は天職でもなければ、喜びでもありません。仕事はただ仕方なくしていることなのです。
ただし、人間とはどういう存在なのかを理解できれば、人のやる気を引き出すことができます。そこに哲学の出番があります。
「マネジメント」とは、従業員の欲望をプロとして扱うこと
一つは古代ギリシャの哲学者、アリストテレスの言葉です。
「人を動かすものは結局、ただ一つ、欲望だということだ」
もう一つは17世紀のオランダの哲学者、スピノザの言葉
「欲望が人間の本質そのものである」
専門的なことをするのは専門家の仕事であり、管理職の仕事ではありません。金融やITについて一番わかっている人が最良の管理職になるわけではないのです。
では欲望とは?
一つ目はプラトンの理論で、これは「欲望とは欠乏だ」と考えます。
。欲望の対象を手に入れて幸福になると、いつの間にか欲望が消えてしまい、退屈してしまうのです。私はそのようになることを、「プラトンからショーペンハウアーへの転落」と言っています。
もう一つの理論は、スピノザのものです。この理論では、欲望は欠乏ではなく、活動能力だと考えます。簡単に言ってしまえば、「欲望とは楽しむ力、喜ぶ力、愛する力」だという話です。
幸福な会社員になる道です。勤め先で、職場の仲間とともに自分の仕事を楽しむ人になるということです。
ただし、ここに問題が一つあります。それは私たち人間が、何もしないでも仕事が好きになる性質を持っていないことです。
私たち人間には生まれつき趣味や休暇、恋愛、食事を好む性質が備わっていますが、仕事に対してはそういった性質がありません。そこが厄介なのです。だからこそ、必要になるのが管理職です。
彼らの給料の額を決めているのは私ではなく労働市場です。だから、マネジメントの仕事をする私がもたらせる付加価値は、従業員の給料にはありません
私がもたらせる付加価値は、お金以外で従業員が会社で長く働き続ける理由を用意することなのです。そのために自分ができることはただ一つ。彼らが仕事場で、ある種の喜びや幸せを見いだせるようにすることです
朝から気分良く働ける、雰囲気が良くて、リラックスできて、仲間がいる職場のほうが良いのです。
ワクワクする冒険に参加している感覚が持てるのも良いことです。あるいは自分の力が伸びて、能力が開花していると実感できるのも良いことでしょう。
「経営者に学説はないけれども、悩みばかり。学者に悩みはないけれども、学説ばかり」とね。ちなみに思考するには、良質な悩みを抱えるほうが、良質な学説を持つことよりも前途有望です
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