【Report】「カフェ本町Q番地」vol.2を開催しました!~マイプロとコミュニティ~
こんにちは。未来の準備室スタッフのささき氏です。
今年度からスタートしたイベント「カフェ本町Q番地」。8月10日に開催しましたvol.2のイベントレポートをお届けします!
6月に開催した初回のレポートはこちらです。
ヨソモノ歓迎の本町Q番地
会場は私たちが運営している、白河市「本町9番地」のコミュニティ・カフェEMANON。
このイベントは、白河市の移住コーディネーター業務を受託して行っているもので、白河市の地元民と移住者、そして市外や県外からの参加者が交流し学び合う「ヨソモノ歓迎の探究コミュニティ」として開催しています。
Q番地が思い描くのは、居住している地域に関わらず、誰もが参加でき自分の「やりたいこと」や「気になること」を共有し合えるコミュニティです。Q番地での交流と探究から新しいプロジェクトやコミュニティが生まれ、参加者のみなさんが白河に住む・関わることにちょっとでも前向きな気持ちになってもらえたらと思っております。
テーマは「マイプロとコミュニティ」
今回のQ番地のテーマは「マイプロとコミュニティ」。
自分の「やってみたいこと」や「気になること」をプロジェクトのかたちで実践する「マイプロジェクト」と、そのマイプロや学びが生まれるコミュニティについて探究していきます。参加者同士の交流と、ゲストの方のお話を伺い、小さな気づきや意見交換を交わしました。
ご参加いただいたのは、住んでいる地域も様々で、ほとんどが初めまして同士の皆さん。
まずはお隣の方と自己紹介をしたのち、ペアとなった方をみなさんの前でご紹介する「他己紹介」をしました。
出身や居住地に加えて、マイプロジェクトも紹介。
数学の楽しさを伝えること、地域における教育事業、木工のチームを作ること、お試し住宅の運営、マイプロジェクトを探すこと、などなど。
皆さんのマイプロを共有しました。
「マイプロジェクトと学習する組織」(須子善彦さん)
ゲストのお一人目は、初回に引き続きお越しいただいたマイプロジェクト(株)代表の須子善彦さんです。
須子さんは、「自分自身を肯定し、人生をオーナシップを持って生きる人に溢れる社会をつくる」ことを目的に、1000人以上の学生や社会人と共にマイプロを行ってきました。
マイプロは「わたし」の気持ちからスタートするものですが、須子さんのお話からは、マイプロ実践では「わたし」以外の「他者」の存在も非常に大切であることが分かりました。
須子さんが紹介されたマイプロ実践では、①MEをシェア→小さなDoをみつける、②「共に」一歩を踏み出す、③仲間として支え合う、という流れがあります。
MEをシェアする「他者」も同じく、マイプロに取り組む「仲間」であることが大切だと話されました。マイプロのビジョンを共有する「仲間」同士で相互のレビュー・コーチングを行うことで、プロジェクトの内容をより一層深めることができるようです。
そして、プロジェクトが上手くいっている時だけでなく、変更や失敗、立ち止まりなども受け止めてくれる「仲間」がいるからこそ、お互いの学びを高め合い、成長を支え合うことができるのだといいます。
「マイプロは共に一歩を踏み出す学びと支え合いのコミュニティ」であるとお話されました。
「あわいからはじまる公じゃない学びの場づくり」(加藤恵美さん)
2人目のゲストは、新潟県阿賀町の小中高連携コーディネーターや、あわい(間)をデザインする会社「あわいづ」であわいコーディネーターとして活躍されている加藤恵美さんです。
加藤さんは、学校から地域を眺める中で「何かと何かのあわい(間)をたのしみ、生かしあえる人が増えると優しい世界になるのでは」と思い、今年2024年に一般社団法人あわいづを立ち上げました。
あわいづの設立目的は、「社会的意義のみを軸としない生き方・在り方を探究する場」を通じて、「地域社会の諸課題の解決を図り、持続可能な未来を実現する文化」をつくること。
「持続可能な未来を実現する文化をつくる」試みとして、直球の課題解決ではない「あわいの課題解決」事例を紹介いただきました。
例えば、「酒米づくり農家の後継者不足」という課題では、求人サイトでの募集といった直接的な方法ではなく、繁忙期の人手不足を補いながら参加者が酒造りや米作りを気軽に学べる「麒麟山米づくり大学」を企画。
また、「地域の学び場の不足」という課題に対しては、地域内外の方が参画でき、若者が研究テーマを検証できる機会として、空き家を活用した地域の研究室をつくられました。
「遊び」と「学び」、「仕事」と「生活」のあわいをデザインした、人がゆるやかにつながり学びあえる場づくり。町に残りたい、と思える持続可能な地域には、そのような「あわい」から生まれる居心地の良い場が必要なのではないかということを、加藤さんの取り組み(マイプロ)からお話いただきました。
クロストーク 協働、身体性
クロストークでは、他者との「協働」や「学び合い」を生むコミュニティについて話題が広がりました。
参加者からの質問であがったのは、「上手く協働できない相手とどう関係を築いたらよいのか?」というもの。
須子さんからは、協働できないと思っている相手であっても、何かしらの共通する価値観や想いは見つけられるはずであり、共有できる部分を確認し合うことから少しずつ協働していけるのではないか、と回答がありました。
また、学びが生まれる場に必要なことは?という問いかけについて、加藤さんから「身体性」という言葉があがりました。
一緒にご飯を食べたり、一緒に何かをつくったりと、同じ時間と場所を共有しながら身体を使って感じること。身体性を伴う共有から、信用や信頼が生まれ、学びを与え、与えられる関係性にあふれたコミュニティが生まれるのではないかとお話いただきました。
クロージング
クロストークの後は一度クロージングをしてフリー交流タイム。
前回と同じように1時間以上話されている方もいらっしゃいました。
(参加者のご感想)
・地域との繋がりを大切にして行きたい
・白河で、自分のやりたいこと実現させたい!って考えている人がいることを知れて、自分もやりたいこと見つけたいと思いました!
・チャレンジングな取り組みだと思うのでぜひこれからも続けてください!
「やりたいこと」や「気になること」に取り組み、チャレンジを続けている人に出会える地域。また、まだ「やりたいこと」は見つからなくても、今の気持ちを共有でき、次の一歩を仲間と共に歩みだせる地域。
白河がそのような学び合いと支え合いが生まれる地域であってほしいと願っています。そして、Q番地もそのような地域をつくるコミュニティの1つになったら嬉しいです!
ここまでお読みいただきありがとうございました。
次回のカフェ本町Q番地は、11/23(土)に開催予定です(詳細は近日中に公開予定)。
ご参加をお待ちしております!