佐々木ののか

文筆家・狩猟者。 北海道の山の麓で、馬1頭、猫2匹、人間の子ひとりと暮らしながら文章を…

佐々木ののか

文筆家・狩猟者。 北海道の山の麓で、馬1頭、猫2匹、人間の子ひとりと暮らしながら文章を書いています。 『愛と家族を探して』『自分を愛するということ(あるいは幸福について)』 お仕事のご依頼はこちらからお願いします ✉tegami@sasakinonoka.com (本人)

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    佐々木ののかが主宰するKuubo.(クーボ)のwebマガジンβ版です。

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『自分を愛するということ(あるいは幸福について)』(亜紀書房)が刊行されました

こんにちは、文筆家の佐々木ののかです。 2022年3月25日に、私の2冊目の単著となる『自分を愛するということ(あるいは幸福について)』というエッセイ集が、亜紀書房さんより刊行されました。お手にとってくださった方々、本当にありがとうございます。たくさんのご感想をお寄せいただけたり、気にかけてくださったりと、身に余る喜びの波が毎日押し寄せているのですが、今回の本は多くの方にお手にとっていただきたい気持ちがとくに強く、発売から1ヵ月経ったこのタイミングで、本書について改めてお知ら

    • 地獄のシスターフッド 序文

      いつの頃からだろうか、シスターフッドという言葉をよく見聞きするようになったのは。#MeToo運動の流れを受けて、あるいは2021年の東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗氏の女性蔑視発言を受けて、あるいは小田急線での女子大生刺傷事件を受けて、“私たち”は連帯の必要性を感じさせられてきた。しかしながら、自分のごく身近な感覚に引きつけて考えたとき、同じ属性であるというだけで連帯できるのだろうか、という素朴な疑問が湧いてくる。たとえば、結婚している人と結婚していない

      • 仕事と生活|2024年8月報

        皆さま、こんにちは。佐々木ののかです。 突然ですが、気にかけてくださっている皆様に向け、月に1回、仕事とプライベートに関する報告をしていくことにしました。公人でもないのにご報告なんて、とも思ったのですが、北海道の田舎で(私だけが特別とは言いませんが、)決して一般的とは言えない生活をしていることで、現状について捉えにくく、お仕事や遊びのお誘いなどの外の世界と接点を持つ機会を失している気がしていたからです。 馬1頭、猫2匹、人間の子ども1人と暮らし、畑の野菜を獲って料理したり

        • 【Kuubo.Magazineβ】選べなかった人生~第2回 岩渕貞太~

          選ばなかった、あるいは選ぶことができなかった生き方に触れると、いつでも身体が火を噴いて我が身を焼く。自分で選んだ、あるいは当時はそうするしかできなかったと納得していても、もう一方の道を歩んでいる人を見ると、うら暗い気持ちになる。そうした気持ちとの折り合いを未だつけられず、身から出た糸にこけつまろびつしながら、解決の糸口を探しているのがこの私だ。しかし、そうした葛藤を抱えているのは、きっと私だけではないだろう。あの人はどのような生き方を選ばなかったのか。そして、選ばなかったほう

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          【Kuubo.Magazineβ】選べなかった人生~第1回 亜鶴~

          選ばなかった、あるいは選ぶことができなかった生き方に触れると、いつでも身体が火を噴いて我が身を焼く。自分で選んだ、あるいは当時はそうするしかできなかったと納得していても、もう一方の道を歩んでいる人を見ると、うら暗い気持ちになる。そうした気持ちとの折り合いを未だつけられず、身から出た糸にこけつまろびつしながら、解決の糸口を探しているのがこの私だ。しかし、そうした葛藤を抱えているのは、きっと私だけではないだろう。あの人はどのような生き方を選ばなかったのか。そして、選ばなかったほう

          【Kuubo.Magazineβ】選べなかった人生~第1回 亜鶴~

          「確定申告はなぜ始まってしまったのか」歴史と社会から見る税の仕組み

          2月になると思い出すのが、確定申告の存在。 税額を確定するために必要な手続きとはいえ、領収書や請求書といった膨大な書類を前に「どうしてこんなことを……」と思ってしまうのは私だけではないはずです。 そういえば、なぜ確定申告は始まったのでしょうか。 そもそも、誰がいつから、確定申告を始めることにしたのでしょうか。 そんな理由を知るために読み始めたのが、『税から読みとく歴史・社会と日本の将来』(栗原克文/きんざい)。本書では、古今東西の税と社会の切っても切れない関係が、当時の社

          「確定申告はなぜ始まってしまったのか」歴史と社会から見る税の仕組み

          編集・ライティングのお仕事を承ります(+今後について)

          こんにちは、佐々木ののかと申します。 (直近のお仕事はこちらにまとめました。) 2015年にそれまで勤めていた会社を辞め、フリーランスのライターになってから丸7年が経ちました。その間に、インタビューや記事構成、エッセイや書評欄への寄稿など、さまざまなお仕事を経験させていただいて現在に至ります。(これまでにお仕事をくださった皆様、ありがとうございました!) 2021年1月からは北海道に移り住み、その間もZoomを使用したオンライン取材や記事構成のみのお仕事、SEO記事の執筆な

          編集・ライティングのお仕事を承ります(+今後について)

          五体満足なのに、不自由な身体

          ***ブザーが鳴り、幕が上がる*** 1.わたしはわたしをインストールして家庭とか社会とかいう舞台をやる物心ついたら、お父さんという人とお母さんという人がいて、わたしはその2人の子どもというものらしかった。 お父さんという人はお父さんというよりも自由奔放に人間をやっているという感じで、お母さんという人は一生懸命にお母さんをやっていた。 お母さんは家族のからだに悪いからと言って、冷凍食品とかレトルト食品の類を一切使わないで、ぜんぶ一からの料理をして、わたしに習い事をさせて

          五体満足なのに、不自由な身体