Day2 百合俳句アンソロジー「ひめごと」

まず表紙が可愛いのが良い。このアンソロジーにこの表紙はキャッチーで、大正解だと思う。本は薄いけれど中身は見た目よりもかなりぎゅっと詰まっている(俳句の量も)。
好きな句がたくさんあったのでひとまず引いておく。そのうち追加で何か書けるかも。

蛍ほど尊く生きていられない 音無早矢
人間の曲線撫でてラベンダー 音無早矢
詰められて林檎しづかにふたつかな 森舞華
愛憎のうまれはおなじ秋日傘 森舞華

手を引けば息が白くて嫉妬する 雨霧あめ
アイスクリーム次は双子で産まれたい 雨霧あめ
ソックスの跡きはやかに吾亦紅 松本てふこ
短夜を魔女のくらしに戻りけり 松本てふこ

剃刀のふるへてしまふ桜桃 西希
夜の秋きみは身体を鋳直され 西希

あと、各人がお互いの句評をしているのだが、「誘蛾灯」/西希 の松本てふこ評がとても良かった。こんなふうに緊張感を持って読んでもらえるの最高だな。

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