もうすぐ100歳に届く長い長い人生
おばあちゃんが亡くなったという連絡が母から来たのは、8月の終わりの明るい夕方だった。その日わたしは、大学の友人らと飲みに行く約束があって、そろそろ準備をしなければならない時間なのに、惰性でベッドから起き上がれずにいた。電話口の母は諭すように落ち着いていて、これからしなければならないことを違和感があるくらいにテキパキと話して、電話を切った。実家のある北海道には、通夜に間に合うように明朝の飛行機で帰る。つまりきょうは物理的には時間があるけど、こういう場合って飲み会に参加してもいい