へんしんがんぼう
少年になりたい。
誰もがふりかえる、うつくしい少年に。
まばたきすると、消えてしまうような
一瞬しかない時を生きる
儚い彼のように。
すべてのひとのこどものころは愛らしい。
けれど すべてのひとの若きころがうつくしくあることはない。
だからこそ なりたかったのだ、うつくしい少年に。
たとえ 過去に戻れても
なれないものだと わかっている。
どうしようもなく、ただ 焦がれている。
平凡なわたしの変身願望。
推しの少年時代を見たのと、
稲垣足穂の「A感覚とV感覚」を思い出した
からこんな文ができました……。
稲垣足穂はまだまだわたしにはむずかしい。