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キャディのカルチャーづくり~踊りの輪を描く~

「キャディさんはカルチャーが強いですよね」

ありがたいことに、社外の方々からこういったお言葉を頂くことが度々あります。

しかしながら、カルチャーが強いとは一体どのような状態を指すのでしょうか。私の理解では、大きく3つのポイントがあります。

  • 新しくJOINした人も含めて高いレベルでコンテキストを共有できている

  • 全員がカルチャー形成の重要性と難しさを理解している

  • 社員の振る舞いがカルチャー形成に自然に寄与している

このnoteでは、改めてカルチャーの重要性について触れるというよりは、より実践的に、キャディがカルチャー形成においてどういった取り組みを行っているかについてご紹介できればと思います。

この記事は、CADDi Advent Calendar 2021の8日目にエントリーしています。

キャディで委員長になった日

はじめまして!キャディの笹口です!アドカレのバトンを今年も何とか繋げたことへの安堵感に包まれています。普段はプロダクトマネージャーとして主に原価計算まわりのいくつかのシステムのマネジメントをしています。

そんな私に今年の6月半ば、突如もう一つの役割が天より与えられました。それが何を隠そう…ICHIGAN委員長であります!ドドン

しかも初代

気づけば私、もう半年近くも委員長をやっているんですね。長く権力(そんなものはない)の座に居座りすぎると何事も腐敗を招くものですので、そろそろ代替わりの頃合いでしょうか。

さて、このICHIGAN委員長とは何ぞやを説明するにあたり、まずICHIGAN委員会とは何ぞやをご説明する必要があります。

カルチャーづくりの要、ICHIGAN委員会とは

ICHIGAN委員会の名前の由来は、キャディが掲げる4つのバリューの一つ、「一丸」です。

一丸:個の総和で成し得ないことを、チームで達成しよう。最高のCADDiを、共に創ろう。

ICHIGAN委員会が作られたのは2020年3月、わずか9名でのスタートでした。創設者はキャディのパッションモンスターことごりくです。

私の名前も。今では105名も所属(12/8時点)

ICHIGAN委員会はあくまで有志の集まりであり、それぞれ別にそれなりに忙しい主務を持っています。基本的には、週次の定例ミーティングで組織課題について議論したり、解決のためのアイデアを出しあったりするのが主な活動で、その中からなんとか捻出した工数で可能な限りの施策を実行に移していきます。

そんなICHIGAN委員会の良さは、誰かに組織づくりを任せるのではなく、社員一人ひとりが問題意識を持ち、それを解決していくことに当事者意識を持って取り組める土台であることだと思っています。

常々愛読させて頂いているこちらの富田さんのnoteでも触れられていますが、前提としてカルチャー形成の土台は何をおいても採用です。これはもう真理なので、我々は採用を頑張るしかありません。

キャディでも採用におけるカルチャーフィットは最重要項目であり、それが代表の加藤が必ず最終選考を担当し続けている理由の一つでもあります。

私はそんなキャディの採用プロセスを心底信頼しているので、そこを通過して入社してきてくれたキャディの仲間ならば、カルチャー形成が事業成長においていかに重要かを理解してくれるし、その実現に当事者意識も持ってくれるであろうと信じています。いえ、もはや知っています

しかし、だからといって個々がバラバラに考えて動くのではなく、ここでもやはり一丸でコトに当たりたい。

「コトに向かう」のもキャディのカルチャー

カルチャーづくりは未来の組織課題に対する打ち手であることが多く、どうしても足元緊急性の高い事業課題と比較するとリソースを割きづらい側面があると思います。

それでも、1週間か2週間に1回は集まって、今とこれからのキャディの組織づくりについてフラットに議論を交わし、必要だと考える施策を打っていく。忙しい中でもそうしたリズムを生み出し、みんなと一緒に組織に目を向け、考えることができる場として、ICHIGAN委員会は機能しているのだと思います。

具体的にやってきたこと

続いて、そんなICHIGAN委員会で実際に取り組んできた様々な施策についてご紹介したいと思います。ざっと直近の施策を書き出してみます。

アワード運営
社内報
ピアボーナス導入
WinParty運営
Mingle
ゲリラ飲み企画
合宿企画
オンボーディングセッションの企画
ファミリーデー
プロダクトユーザー会
+ここには挙げきれないくらいたくさんのアツい議論

これらの施策が全て社員一人ひとりの課題感から生まれ、有志によって実行に移されています。本当なら議論まで含めて全てご紹介したいところですが、ここでは3つに絞ってご紹介したいと思います。

もっと詳しく聞きたい!という方は、記事の末尾にMeetyのリンクがありますので、そちらから気軽にお声かけ頂けたら嬉しいです!

1. 社内報

始まりは、一人のこんな声でした。

「せめて、家族に対して、キャディでどんな人と一緒に働いているかといった話をできるネタがあるだけでもいいんだけどね」

その日は、コロナ禍で開催が難しくなっていたファミリーデー(オフィスに家族を招くイベント)について話をしていました。リモートワークが増え、家庭と仕事の距離は縮まったとはいえ、なかなか家族に職場の話をする機会も多くはないのではないでしょうか。

特にスタートアップという不安定な環境に身を置いていることもあり、自分がどんな雰囲気で、どんな人たちと一緒に仕事をしているのかを家族に伝えたいという想いは、多くの社員が同じように抱いていました。

動画を撮る、オンラインでイベントをやるなどの意見が交わされる中、誰かが「社内報的なコンテンツもありだよね」と呟きました。

そこから話は一気にまとまります。過去に在籍していた企業の事例も続々と集まり、じゃあ社内報やってみよう!ということになりました。早速、やってくれる人を募ります。

最初はとてもふわっとした投げかけからでした

すると、キャディのMr. クリエイティブことあべしょーさんが、控えめながらも重い腰を上げてくれたではありませんか!委員長としては本当に嬉しく、ほっと胸をなでおろす瞬間です。立候補がいなかったらどうしようかな、と毎回ヒヤヒヤしながら取りまとめをしています。

しれっと尖ったスキルを持った人がたくさんいるのもキャディのいいところ

そうして、幾度となくあべしょー編集長のおしりを叩き、また叩き、また叩き…(忙しいのにごめんなさい)ついにできました社内報!

タイトルが秀逸!クリエイティブ!

出来上がった社内報はエモさもあり、面白さもありの最高の出来栄えでした。既にvol.2まで誕生しており、次回作が本当に楽しみです。

ちなみにそんな社内報の中から、解放賞受賞者のインタビューが先日外部公開されましたので、是非こちらもご覧ください。

2. Mingle(ミングル)

Mingleとは、混ざり合うといった意味の英単語で、シェアハウスのように1つの住戸に家族でない人たちが共同で居住する形態をさす言葉です。

キャディでは、部署や入社年次もバラバラのチームを作り、それぞれのチームごとにランチやチーミングなどを行う制度があり、これをMingleと呼んでいます。

この企画が始まったのはもう2年以上前で、2020年1月から本格的に実施されています。当時の主な目的は新しく入社してくれたメンバーのオンボーディング支援で、様々な部署やレイヤーのメンバーと過ごす機会を創ることでレポートライン以外の関係性を構築し、キャディでの心理的安全性を高めてもらいたいというものでした。

各Mingleを取り仕切るホストも毎回違う人にお願いしています

最近だと社員数が急激に増えているため、入社したばかりの社員でなくても、コミュニケーションを取るいい機会になっています。

しかし、Mingleは毎回のチーム編成(部署や年次をばらけさせたり、前と同じ組合せにならないようにしたり)が結構大変で、実は直近3カ月ほど開催できていません。。このあたりに、有志で運営するICHIGAN委員会の難しさを感じます。運用コストを下げる改善が必要ですね。

3. CADDi Culture Award

先日行われたアワードのデザイン

ICHIGAN委員会を中心としたアワードの運営も非常に重要な施策の一つです。

CADDi Culture Awardとは、キャディのミッションバリューカルチャーを体現した人を称える表彰制度で、ICHIGAN委員会が事前に各バリューごとに選定した候補者の中から、当日全員の投票で1位を決めるという形式を取っています。

この事前の候補者選定がなかなかに重要かつ大変な作業で、過去のslack投稿や事前に集めたアンケート結果を全て見返して、一つひとつが本当にバリューの体現と言えるのか、何度も考えながら決めていきます。

僭越ながら委員長としてプレゼンターを務めるわたし(右)

なお、完全に社員一人ひとりの投票数で決まるため、受賞者がその場にいないケースも発生します笑

なぜか代理スピーチの郷田さんが涙する感動のシーン

このアワードには、社員の投票で決めることで、例えば部署間の人数差で不公平が生じるのではないかとか、そもそも部署が離れている人だと良さが理解しきれないのではないかといった懸念がありました。正直ここはかなり悩みました。

しかし、前者は本質的に個々人がバリューの体現とはどういう状態かを考えて投票してくれれば生じないはずですし、後者は他部署の人の活躍が見えづらいことが問題であって、そこを解決する策を考えればよい話だと考えています。

今後も問題は起きるかもしれませんが、その都度一つひとつみんなで考えて解消していきたいと思います。

私がカルチャーにコミットするまで

さて、ICHIGAN委員長としてさもキャディのカルチャーづくりをリードしているかのように見られがちな私ですが、実はキャディ入社当初からこんなにカルチャーにコミットできていたわけではありませんでした。

むしろ、そもそも入社するまでカルチャーの重要性など考えたこともなく、何ならカルチャーづくりなんて言われて実は最初ちょっと引いたし、あまり積極的にはなれませんでした。

当時からキャディのカルチャーづくりをリードしていたのは後藤と中原の二人でした。後藤はICHIGAN委員会の創設など本当に多岐に渡って組織づくりをリードしていましたし、中原は代表の加藤にカルチャー明文化の必要性を説き、カルチャーブックの製作をリードしていました。

そんな二人を見て当時の私は素直にすごいなと思い、任せきりの頼りきりだったと思います。

しかし、当然ながら忙しい二人なので、徐々にカルチャー周りに時間を割くことが難しそうに見える場面が増えてきました。

入社して以来、色々と自分なりに学び考え、キャディの事業成長におけるカルチャーの必要性がそれなりにわかってきていた私は、それでもまだ一歩踏み出すべきかしばらく悩んでいました。

そしてある時、2人を追いかけようと覚悟を決めました。

こちらの有名な動画を見たのも一つのきっかけだったかもしれません。1人の男性が踊り出すと、しばらくしてそこに1人、また1人と人が加わっていき、やがて大勢の人が踊り出します。

組織が大きくなれば、必然的にカルチャーづくりをリードする人も増えていかなければいけません。そしていつまでもリーダーに任せきりではなく、みんなで当事者として同じように悩み、考えていく必要があります。

私はあまり1人目として踊り出すタイプではないと自負しているのですが、フォロワーにならなれるのではないかと思い、飛び込みました。これは実は逆も然りで、1人目に踊り出した人もまた、自らフォロワーになることはできないのです。両方の役割が必要です。

自らが踊り始めることで、踊りの輪を描くこと。2人では輪は描けません。そして、いざ自分が踊り出したら他の人が踊りを止めてしまうような心配は、キャディでは不要です。

結局必要だったのは、少しの勇気と思い切りだけだったなぁと振返って思います。

【さいごに】グローバル数千人組織を見据えて

ここまでお読み頂けた方、本当にありがとうございました。最後に、これからのキャディの挑戦についてお話したいと思います。

キャディは現在どんどん仲間を増やしており、近い将来数千人規模の組織になるはずです。またその過程で、外国籍の社員もどんどん増えていくことになると思います。

今はまだ、キャディの輪は小さく、日本語という狭いコンテキストの上で成り立っていますが、これからどんどん輪を大きくしていかなければいけません。言語の壁も乗り越えていく必要があります。

そしてこれは、「できたらいいな」という目標ではなく、キャディの成長に不可欠な挑戦です。是非、キャディ社員全員一丸で成し遂げていきたいなと思っています。

どうでしょうか、ワクワクしませんか?笑

楽しいことばかりではありませんが、最高にエキサイティングで、やりがいのある挑戦です。もし一緒にこの山を登りたいと、少しでもご興味持って頂ける方がいらっしゃいましたら、是非まずはお話させて頂ければと思います。

ご連絡は下記のTwitterDMなどで気軽にどうぞ!お待ちしております!



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