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大怪獣のあとしまつの後始末
チケット代と2時間弱を無駄にしたことへの虚無でどうにかなりそうなのでせめて感想を書き、何かを残したい。
「この死体、どうする?」
「倒すよりムズくね?」
大怪獣のあとしまつ。
まあゴジラだ。
ゴジラぶっ倒した後の死体の処理ってどうしてるんだろう。
という話。
面白そうでしょ???
明言はされていないが、実質シン・ゴジラのアフターストーリーなのでは?と期待していた時期が俺にもありました。
シン・ゴジラ
ゴジラを「災害のメタファー」として描き、それを"現代"の"現実"の"災害大国日本"がどのように対応するのかを、フィクションを超えたリアリティで映したこの映画は当時衝撃的な面白さだった。
石原さとみかわいいよ石原さとみ。
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この作品、ネタバレになっちまうがラストで日本は人類の叡智をフル活用、辛くもゴジラに勝利する。
東京の街のど真ん中に氷漬けにされたゴジラが映されてエンディング
で、この死体どうしよっか???
となるわけだ。
着眼点がおもしれーなと思ってかなり楽しみにしていた。結論言うと着眼点だけが面白かった。
言われてみればたしかに、軍隊の爆撃が通用しないような頑丈でクソでかい生き物の死体処理ってどうやるんだろう。
運びやすいように解体も現実的じゃあないし、燃えないし、ほっとけば有害物質垂れ流すし、、、、
ただでさえ技術的に難しいのに、
・政治的な思惑や不毛な議論
・責任の押し付けあい
・外国の干渉
などなど壁は多く、、、、
そのなかで最前線で働く現場の人々が苦労しながら解決方法を模索していく
シン・ゴジラを踏襲したハードSFテイストで、
政治的駆け引きや科学的説得力のある演出とストーリーで死体処理をしていくのかと思っていたら
くっそしょうもない色恋/不倫
下品な下ネタ
無駄なチョイ役キャスティング
無駄に個性的なキャラクター
ここから面白くなるか...?と言う箇所で突入する尽くスベるギャグパート
客を舐めたオチ
、、、シン・ゴジラが削ぎ落とした月9みたいな要素をふんだんに盛り付けた結果、グチャグチャのゲロみたいなクソができつつあり、あやっべ...収集つかなくなったわ...まあ俳優豪華だし何とかなるか...とりあえず形にして公開するべ...みたいな制作の意図を邪推してしまう酷さだった。
令和のデビルマンは言い過ぎ、実写の進撃の巨人が近い。
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俺はこれを0点の基準にしている。
シン・ゴジラの素晴らしさを再認識できるという点ではいい映画かもしれない。
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上映中は終始引き笑いしかできなかった。
帰って筋トレしたかった。
大怪獣のデザインが妙にコミカルでデフォルメ化されている時点で真面目にやる気は無いのだと気づくべきだった
前日にバイオハザードを観に行った際、この映画の予告が流れ「これ絶ッ対面白い、俺が言うから間違いない」とツラのいい女にドヤってた自分をに嫌気がさした。
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いちばんダメな点(⚠️ネタバレあり)
なによりも一番大事なコンセプト
「死体をどう処理するのか」
のアンサーが致命的に悪かった。最悪。
映画ってクーリングオフできないですかね???
ラストまでかろうじて期待はずれの世界観に付き合ってくれていた観客を馬鹿にしている。
それは
「最後の数分で山田涼介がウルトラマンに変身して怪獣の死体を宇宙空間に連れていく」
というもの。
ふざけんな。なんで????
今までのやり取り全部何だったんだ?????
最初からそうすりゃ良かったじゃん??????
中盤でこのオチへのフラグ立ったとき、僕はそれだけはやったらいけない...予想外れてくれ....と願っていたがダメでした。
エヴァンゲリオンって綺麗に風呂敷畳めてよかったなぁ、庵野やっぱすげえなぁ...
あとしまつ
演出脚本がゴミなのはこの際置いといて、
方向性としてはハードSF(リアリティ路線)だから、死体処理の解決策とプロセスがフィクションとして筋が通っていてば、納得感があり面白ければそれで良いかなと思って耐えていたが、その心は木っ端微塵に砕かれた。
元気だったらツッコミ入れながら笑えるかもしれないが、そんな気力は残ってなかった。
制作陣は大人の全力の悪ふざけなどと吐かしてるようだが、イタズラと嫌がらせを履き違えるなよ
シン・ゴジラのパロディB級映画と言われて身構えて観れていれば、それなりの期待値で楽しめたかもしれないが、この公開規模でこんな映画を作るのは最早詐欺ではないかとすら思う。
山田涼介は男前だし、土屋太鳳は可愛かったけどそれ以外に褒められるところが思いつかない。
すまん。