「うまくいく」と「ありがとう」
「アホ」
「死ね」
こんな言葉を垂れ流していたお笑い芸人が、ある日を境に見なくなった。「アホ」「死ね」を真似して、学校の級友に浴びせる中学生を前にして、若い先生が退職を決意したという記事を、週刊誌で読んだことがあった。言葉は伝染するから怖い。
散歩の途中、足場職人が若い部下らしき若者に向かって、「違うんだよ。バカかよ。」となじっている姿を見ることがある。短時間に足場を組まなければならない上に筋肉を酷似する仕事である。危険を伴う。その危険を回避するために、時に短く命令口調になることはあるだろう。が、「バカ」はいけない。いや、むしろそういう汚い言葉を使えば使うほど職場環境は悪化し、危険因子は増えると言っていい。
一方、解体現場の監督S氏は、叩き上げ親方である。若い部下が5人いる。その部下に対して、丁寧な言葉で接している。昼休みは12時から13時まできっかり取らせる。時におやつ、飲み物の差し入れをする。「それでうまくいく。」「それでいいよ。」「ありがとう。」と、どの職人にも声掛けをする。もちろん注意もする。が、言葉が温かく魂が入っているのだ。
その監督の働きぶりに感心した私は、その現場が終わる頃を見計らって、飲み物を6本差し入れた。気持ちよく受け取りながら、綺麗な笑顔を見せてくれた。風の便りで、その親方の評判を聞いた。若い人が、辞めないで続いているのだと。
この親方は、「うまくいく。大丈夫。」と自らに言い聞かせているに違いない。他者には、「ありがとう」のシャワーを出来る限り浴びせている。
魔法の言葉とは、「うまくいく」と「ありがとう」。
- 仕事においては、相手の意見や要望に対して積極的に対応し、感謝の気持ちを忘れずに伝えることで、仕事の効率や満足度を向上させることができる。また、自分自身も他人からの感謝や評価を受けることで、やりがいや幸福感を得ることができるだろう。
- チームでの仕事においては、他のメンバーの意見を尊重し、協力することで、より創造的で効果的なアイデアや解決策を生み出すことができる。また、相手に対して感謝の気持ちやお礼を言うことで、信頼関係や連携力を高めることができるだろう。
- 汚い言葉や攻撃的な態度を持つことは、相手を不快にさせるだけでなく、自分自身のイメージや信頼性を損なうことにもなる。そのため、コミュニケーションや仕事の場においては、言葉遣いや態度に気を配ることが重要であり、幸福な環境を築くためにも不可欠な要素と言える。
- 仕事や人間関係においては、相手に対して思いやりや感謝の気持ちを持つことが大切である。他人の助けや支援によって自分自身が成長や成功を遂げることができることを忘れずに、日常の中でお礼の気持ちをしっかりと伝えることが重要である。
- 自分の行動や言葉が他人に与える影響についても考えることが大切である。自らが幸せを求めるだけでなく、他人も幸せになれるような言動を心がけることで、良好な人間関係や幸福な環境を築くことができるだろう。