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執念深い女は、4段重ねたものを、なんと呼んだらいいかが分からない。

ハンバーグに難儀して十数年。

外はこんがり、中は生。そんな経験を幾度となく繰り返し、私が辿り着いた答えは、煮込みハンバーグ、あるいはトースターで焼くだった。

しかし、フライパンでハンバーグを焼くことに諦めきれない女がいた。執念深い女。それが私である。ちなみに今日のメニューはハンバーグ。煮込みか?トースターか?はたまたフライパンか?

焦げつきそうなハンバーグへの執念をIHに込め、メラメラと心の中に燃え盛る炎でフライパンの上のハンバーグを焼いた。フライパンがジリジリと嫉妬の狼煙をあげる。焼き上がったハンバーグを皿に乗せ、私はほくそ笑んだ。

成功だ。

どうしてもハンバーグをフライパンで焼きたかった私は、ハンバーグのタネを平たくし、ハンバーガーのパティ形式で焼くことにした。厚みが半バーグとなると、自ずと焼き時間も半分となった気がする。厚みがないので、ボリュームを出すために数枚焼き、間にチーズを挟んだ。ダブルチーズバーガー方式だ。

できあがった皿を見て、唾液が広がる。
うまそうではないか。

私はかつてのハンバーグのことも、もちろん忘れてなどいない。煮込んだだけで出来るハンバーグのほんわり感。トースターで焼いただけで出来るハンバーグの溢れ出る肉汁。それらと比べて手間のかかる半バーグ。フライパンのそばで世話をし続けなければならない半バーグの出来はどうだろうか。果たして、我が家のハンバーグ第三勢力となり得るのだろうか。

半バーグの肉汁は、とうにフライパンに流れ出てしまっているようだ。肉も少し硬くなった。しかし、間に挟まれたチーズに、上に乗った半熟の目玉焼き。なんとなく映えるボリューム感。

見た目は……ありだ。

味も、普通に美味い。映えるし、すぐに作れるのがよい。長男は肉汁を求めていたが、夫と次男は味変を重ねながら、半バーグを満喫しているようだ。次男に至っては、まだ足りないと言っている。

ダブル……、いやトリプルでもない。よ…..4段でも足りない……だと?!

男衆は私の倍盛りで

しかし、この4段。なんと呼ぶのが正しいのだろうか。気になる。気になるぞ!果たして名前があるのだろうか?調べてみよう。

その名は……!!!!




クアドループル!!!!





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