連作知らず14

うたよみんで作っている歌も100を超えたので、noteでざっくり50ほど載せて、有料マガジンに入れた。今はテスト的な感じ。体裁はもうちょっと考える必要があるなあ。料金は上げないと思うけど100円。うたよみんでもツイッターでも読めるよ。

14首。こうして連作の構成を考えてゆくと、結局のところ、2分割か3分割の構成をもとに歌数を増すパターンばかりになるね。企画的に行き詰まってきたかしら。もともと無計画ではあったのだけど。

  連作「2.14断面図」

牛丼屋でバレンタイン・キッス流れいてつゆだくのつゆに白米浮かぶ

 ゴムのような牛丼のびのび食べ終えて愛おいといてごちそうさま

街はいつも少し浮かれていてくれよ夜の川にもネオンを映し

 嬉しくて或いは悲しく飲む酒がふたりの脳をくすぐっている

老い母がチョコを送ってくれたのはいつまでだっけ、乙女のごとし

 親という命をけずる片思いの連鎖のことも歴史と呼べて

この職場いまでも女子が買いきたるチョコ置かれおりかく事務的に

 給湯室の愚痴の対象側だからそういう期待に答える態度

グローバルの時代が終われば人々はチョコが食べたくて革命起こす

 戦争が起こったならば勝利後の配布のためにチョコを集めて

飼い猫のおまえには毒の黒い板を飼い主のわれは貰えてうれし

 加工して調理して食う人類の世界をそのまま囓(かじ)れぬ弱さ

保険業の彼女がくれたチョコレート本命なのに顧客と同じ

 チョコレート食べ終えた口の甘さにてスクリャービンを聴く背を抱(いだ)く

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