9/25自由連句「千草かな」の巻
先日の「ちちろ」もそうだが、「千草」というのも、もう今後の日本で使用することのない、雅語というやつになっているような気がしますね。そして、八千草なんていったら、もう日本人はあの女優を想像する固有名詞になっているんじゃないですかね。八千草薫って、きれいな名前だなぁ。あと、関係ないけど、雅語という言葉のひびきは、みやびじゃないよねぇ。ガゴ。
「千草かな」の巻
1 やわらかに拒むところは千草かな てるや
2 主張しないという強い意志 たみか
3 鉄瓶でお湯を飲むのもやや飽きて てるや
4 ポリゴンによる吸盤を描く だいすけ
5 一輪車に「あきら」と名付け旅に出る てるや
6 コントラバスを拾いながらも だいすけ
7 鉄瓶を提げて機嫌のいい昼に 朱夏
恋 雲のかたちで恋を占う よう
9 フォワードの敷く絨毯に蒼が無く だいすけ
10 戦闘したくない戦闘機 てるや
11 消火器をトミーとマツが待つあいだ だいすけ
花 花冠のアンドロギュヌス よう
寿々多実果さんの2句、矛盾するようなきっぱり感。強い意志から、鉄を引っ張ってきました。
川合大祐さんの6句、コントラバス、つくづく拾わないよなあ。
袴田朱夏さんの7句、ここで鉄瓶がリサイクルされることで、裏六句はなんだか金属っぽい感じを決定してしまいましたね。
海月漂さんの挙げ句、トミーとマツからのアンドロギュヌスは示唆的です。あれって、そういう作品だったのか。(当時は深い意味はなさそうだけど)