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本場デンマークのフォルケホイスコーレに行ってみた話
サルタックブログへようこそ!理事のイトウネシア杏子です。
気づけば2025年に突入して早一ヶ月が経とうとしていますね。私は年々寒さに弱くなっていますが、今年は冬に負けない自分でありたいと思っています。。
さて、昨年に遡るのですが、私は2歳児を連れて家族でヨーロッパを旅して来ました。その旅の目的の一つは、デンマークのフォルケホイスコーレを視察することでした。
フォルケホイスコーレの存在が以前から気になっていた時に、丁度「こたえのない学校」という団体が主催する視察ツアー(別名:武者修行)を発見し、私のフォルケ視察の夢が叶いました。下記サイトは当視察ツアーの報告会告知ページです(既にイベントは終了していますが、、)。
そもそも、フォルケホイスコーレとはなんぞや?というとこですが、
デンマーク発祥の成人のための学校で、「人生の学校」とも言われています。17歳半以上なら誰でも通える全寮制の教育機関です。学校といっても、典型的な高校や大学のイメージでは無く、スポーツ、アート、クラフト、音楽、対人関係、文化など幅広い科目から自分の好きな科目を選択し、試験や成績などもありません。仲間と共に過ごす時間や対話を通じて、自分とも向き合い、民主主義的思考も育てる教育機関です。
フォルケホイスコーレ運動をはじめたグルントヴィは「デンマーク近代教育の父」「成人教育の父」とも呼ばれています。
フォルケホイスコーレは、デンマーク国内に約70校、その他北欧諸国にも約300校ほどある様です。実際に、北欧出身の友人たちにも尋ねてみましたが、みんな知っていました。また、フォルケホイスコーレと一口に言っても、学校により特色が異なる様です。アートに特化したところ、若い人が多いところ、インターナショナル色が強いところなど。
今回私が訪れたところは、エグモント・ホイスコーレンという学校です。
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ここは、生徒の約半分近くが障がいを抱えた人たちで構成されているのが最大の特色です。障がいが無い学生は、障がいを抱えた生徒の介助をするという条件のもと、入学が出来ます。日本人で教員として長く勤められている方もいるお陰で、日本人留学生も毎年いる様でした!
私も他の武者修行参加メンバーと共に、実際にこの学校内に滞在させて頂き、キャンパス内で食事や授業に参加するという貴重な体験をさせて頂きました。(本記事内の多くの写真も武者修行メンバーからお借りしました)
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体験した授業は、
例えば、チームビルディング。
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木に括り付けられたロープの向こう側へ、ロープに触れずに行くという課題。二つのチームに分かれて競いますが、一見簡単そうで、難易度がとても高いゲーム。戦略と何よりもチームの団結が必要でした。上の写真の左中央(黒いTシャツに花柄)が私なのですが笑、簡単に越えられると思ったロープは全くそうではありませんでした。しかし、仲間を信じて、全て体の力を脱力した瞬間、宙に浮いた様な感覚となり向こう側へ渡ることが出来ました。全身で相手を信頼することを体で感じた瞬間でした。
例えば、スポーツ。
車いすに乗りながら、または介助する側になりながらバスケをしたり、ホッケーをしたり。また、車いすでも入れるプールで、水球をしてみたり。とにかく必死に体を動かし、全速力で走り、泳ぎました。こんなにも体を動かしたのは、恐らく高校以来ぶりではないでしょうか、、、
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例えば、クッキング。
デンマーク料理をみんなでクッキング!これがまた美味しくて、美味しくて、、恐らく北欧旅行中に食べた中で一番美味しかったです。料理だけでなく、デンマークの食の歴史や食文化のことなど、先生が話してくれました。
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これらの体験授業を通じて、頭で深く考えずに、五感をフルに使いながら、体で心で動く様な時間でした。無我夢中になり、自分を忘れ、没頭する時間。
また、キャンパスでの滞在を通じて、様々な人が楽しく共生している風景を見て、本当の意味でのインクルーシブな社会というものを見ました。
障がいを持つ人(またその障がいはいつ誰に起こるかも分からない)、持たない人、
年齢、世代、
国籍、
そんな境界線を取っ払って、人と人で繋がる社会。
美しいなぁ、、、
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滞在中に、エグモントをテーマにした映画「リース遠征隊」も見せてもらったのですが、これがまたすごかったのです。進行性の病気を抱えたエグモントの学生が、仲間と一緒にノルウェーにある北ヨーロッパ最高峰の山に登ろうとするドキュメンタリー。
登ろうとする彼本人は勿論のこと、それを文字通り全力で支える仲間たち、またその危険とも言える挑戦を応援する学校。正直、何故そこまでするのか、とも思えました。しかし、そこには、他者を本気で思い、助けることが、支える側の人生も豊かにするのかもしれない、ということを教えられた気がしました。
実際に、エグモントで出会った先生たちも、皆とても活き活きしていました。お給料は決して高くはないが、エグモントが大好きであると話してくれた先生もいました。他者の為に力になれていることこそが、人生の価値に大きく影響を与えるのだろうと感じました。
人は誰もが可能性を持っているということ。しかし同時に様々なバリアも抱えている、身体的な障がいかもしれない、心の病気かもしれない、社会的な制限かもしれない。それでも、その可能性を信じて挑戦し続けること、またそれを支え合うことが出来る社会を作れること。
そんなことをエグモントから教わりました。
そして、自分も出来ない言い訳ばかりしているのではなく、生かされている今に感謝して、挑戦していきたいし、挑戦したい人の力にもなりたい、と思いました。
フォルケホイスコーレや北欧の教育に興味を持たれた方、是非また来年度同様のツアーが開催されるかもしれない様ので、こたえのない学校のHPなどチェックしてみてください。又は、(某H教授が在籍する)北欧留学が出来る山梨の都留文科大学という手段も!?
以上、ここまで読んでくださり、有難うございました!
ナマステー
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